ファミマ、プラ製スプーン「有料化」の実験結果を発表 大手コンビニで初、どうなった?
ファミリーマートは2024年1月29日から、一部直営店舗でプラスチック製のカトラリー(スプーン・フォーク・ストロー)の有料化を実施。その検証結果を公開した。有料化した店舗における1店舗1日当たりのスプーン・フォーク・ストローの合計の提供本数は、有料化前と比較して51.0本から11.2本と、約78%削減したという。 【画像】スプーン、フォーク、ストロー、デザートスプーンを何円で提供したのか? それぞれの価格を見る 有料化は全国の直営店舗100店で開始し、現在は一部の直営店舗で継続しているという。対象のカトラリーはスプーン、フォーク、ストローなど計4品。価格は4~6円に設定した。
ストローは削減効果が高い傾向に
有料化したカトラリーのうち、ストローは最も削減率が高い結果となったという。「不要と考えられるお客さまが多かった」とファミマは分析している。 一方で、カレーやスープなどで使用するタイプのスプーンは、削減率が低い傾向となった。購入した後にすぐに食べる客が多いからだと同社は想定する。
客からの意見
ファミマは有料化の目的を理解してもらうため、6月下旬から告知物の表示に、有料対象アイテムのそれぞれの価格と、有料化の目的が環境保護を目的とした「プラスチックの削減」にあることを説明する表現を追加した。 店頭ポスターや売り場、レジでの掲示物、店舗スタッフによる声掛けなどの対応を行ったところ、店舗オペレーション上の大きな負荷や混乱はなかったとしている。 また、「多くのお客さまから、取り組みの趣旨や使い捨てプラスチックの削減に対する一定の理解と評価をいただくことができた」とコメントしている。
一部、売り上げへの影響も
プラスチック製カトラリー有料化についてファミマは「コンビニ業界では初」の取り組みだったとした上で、有料化の影響で、商品カテゴリーによっては売り上げへの影響が見られたという。 こうした結果を踏まえ、現時点での展開拡大は行わず、今後も客の理解と動向を見極めながら、一部直営店舗での取り組みを継続するとしている。
ITmedia ビジネスオンライン