トヨタ、台風10号で国内全14工場を稼働停止 再開は29日午前中に判断
トヨタ自動車は8月28日、台風10号の接近に伴い、国内の全14工場28ラインの稼働を同日夕方以降の2直から停止すると明らかにした。1工場を除いて29日朝からの1直まで稼働を見合わせる。29日2直以降の稼働については、同日の午前中に判断する。これを受けてトヨタ紡織など、グループ各社も稼働を停止する見通しだ。 国内工場の全ラインが停止するのは部品発注システムの不具合の影響を受けた23年8月以来。台風影響に限ると18年9月の台風21号以来となる。 トヨタは「社内外の関係者や従業員の安全確保、また物流への影響に伴う部品欠品を考慮した」としている。また、高機動車を生産する日野自動車の羽村工場第4ライン(東京都羽村市)は、29日1直から稼働を再開する計画だ。 非常に強い台風10号は、28日午後1時現在、屋久島の南南西約80kmの海上をゆっくりと北へ進んでいる。29日にかけて九州南部に接近し、上陸する恐れがある。気象庁は28日午後1時、鹿児島県(奄美地方を除く)に暴風と波浪の特別警報を発表。最大級の警戒を呼び掛けている。政府も同日、首相官邸の危機管理センターに設置した情報連絡室を官邸対策室に格上げするなど、対策に追われている。