【独自解説】川遊びした100人以上が医療機関を受診する異常事態―原因は『ノロウイルス』か?専門家が危惧する死亡例もある感染症の恐れ…川に潜む“見えない危険”と、その対策
■「子・親・祖父母の代まで、川遊びをして自然を学ぶスポット」だったのに、なぜ急に…?現地取材で見えた『轟の滝』の現状
(『読売テレビ』西山耕平ディレクター/2024年8月23日の取材時) 「熊本・天草に来ています。後ろに見えるのが『轟の滝』です。地元の人に話を伺うと、小さい子から親・祖父母の代まで、周辺の方々はこの滝で川遊びをして自然を学ぶというスポットだということです」
(西山ディレクター/2024年8月23日の取材時) 「観光協会の方に話を伺ったのですが、高校生らが体調不良を訴えた時は、この滝の上のほうにキャンプ施設があって、そこで食中毒が起こったのではないかと疑ったそうです。しかし、キャンプ場では飲食物の提供をしていないことが判明し、『水が原因なのではないか』ということで、現在、熊本県が水質調査を行っています」
Q.画面を通して見ると大変キレイな水に見えますが、いかがですか? (西山ディレクター/2024年8月23日の取材時) 「ここから見ても透明で、透き通っています。安全対策としてゴム手袋をして、プラスチックのコップで水をすくってみましたが、浮遊物もほとんどなく、ほぼ無臭です。地元の方も、『昔からキレイな水だから、なんでだろう?』と不思議がっていました」
そこで、我々は2024年8月23日、水質の専門家である熊本大学・川越保徳教授と共に、現地を調査。浅瀬の水は透き通っていましたが、深い所では…。 (熊本大学工学部・土木建築学科 川越保徳教授) 「水が溜まって、よどみがちです。本当にきれいだったら、あの深さなら全部見えるんですよ」
川越教授によると、水がよどんでいる理由は「雨が降っておらず、水の量が減っている」ことだといいます。天草市では、2024年7月16日~8月18日までの約1か月間、まとまった雨が降っていませんでした。
また、2023年5月に撮られた映像では“4つの滝”が勢いよく流れていますが、今では1つだけに。水の量が、かなり減っていることがわかります。 (川越教授) 「“流れている”というのが、大事です。新鮮な水と入れ替わっていかないから、一度汚れると、長い間それが留まってしまいます」
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