韓国検察、金竜顕・前国防相の起訴状に「尹大統領、銃を撃ってドアを壊して議員を引っ張り出せと指示」
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は今月3日、非常戒厳を宣布した直後に、国会の「戒厳解除要求案」議決を阻止すべきだとして「銃を撃ってドアを壊して入っていき、国会議員を引っ張り出せ」と指示したということが伝えられた。要求案が可決された後も「わたしが2回、3回戒厳令を宣布すればいいので、引き続き進める」と言い、「戒厳宣布前に兵力を動かすべきだと言ったが、みんな反対し、(可決を防げなかった)」とも発言したという。 【表】金竜顕・前国防相の起訴状に記された尹大統領の容疑
「12・3非常戒厳」事態を捜査している韓国検察の特別捜査本部は27日、金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防相を韓国刑法上の内乱(主要謀議従事)および職権乱用の容疑で拘束起訴すると共に、このように明かした。金・前国防相は非常戒厳事態から24日を経て裁判にかけられ、最初の被告人となった。 検察が明らかにした金・前国防相の起訴事実によると、金・前国防相は内乱首魁の容疑がかけられている尹大統領と共謀して国会を封鎖し、保守系与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表=肩書は当時=や進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表など主要人物の逮捕班を編成・運用すると共に、中央選挙管理委員会の占拠およびサーバー搬出、選管職員の逮捕等を試みた。 尹大統領は、この過程で趙志浩(チョ・ジホ)韓国警察庁長=身柄拘束済み=、李鎮遇(イ・ジンウ)首都防衛司令官=身柄拘束済み=など警察・軍上層部に「国会に入ろうとする議員を逮捕せよ」「本会議場に入って、4人が1人ずつ抱え上げて出てこい」と指示した-と検察は適示した。 検察は、尹大統領の非常戒厳宣布および布告令は憲法機関である国会・国会議員・選管の機能を妨げようとしたもので「国憲紊乱」に該当するとみなした。4700人を超える軍・警察を動員して国会と選管周辺の平穏を害し、「暴動」にも該当すると結論付けた。 なお尹大統領はこの日、高位公職者犯罪捜査処が「今月29日午前10時までに出頭せよ」として送付した3通目の出頭要求書の受領も拒否した。 ユ・ヒゴン記者、ユ・ジョンホン記者