シューアイス「洋菓子のヒロタ」のヒミツ 創業100周年【経済トレンド】
創業100周年を迎える老舗菓子メーカー。1924年、廣田定一(ひろた・さだいち)が大阪市内でケーキを製造したのが始まりだ。(共同通信=増井杏菜記者) 1935年、シュークリームを販売する店を同市内に開店。翌年にはアイスクリーム工場も設置した。 太平洋戦争下では物資統制などでやむなく休業するなどの苦難も。戦後の1948年、神戸市に製造・販売と喫茶を兼ねた「洋菓子のヒロタ」の礎となる店をオープン。1949年に現会社を設立した。 東京五輪が開催された1964年、現在も人気のアイスをシュークリームの皮に詰めた「シューアイス」の開発に成功。「ヒロタらしい独自商品をと考案しました」(広報) 1969年、東京・吉祥寺の店舗で関東へ。1973年には菓子の本場、パリに店を出して海外進出も。1977年には移動販売車を使い、各地でシュークリームとシューアイスを販売。1980年にはシュークリームの自動販売機も設置した。
2000年代に入ると、東日本大震災の被災地にある老舗しょうゆメーカーや千葉県の小学生と共同開発するなどコラボ商品も展開。愛され続ける菓子作りを目指す。