【独自】「看護師になりたくて入っただけなのに」教員からの"罰"を回避するため『生徒同士で互いを監視』異様な学校生活を生徒らが証言 保護者も怒り「どんな学校なんって」【看護専門学校でパワハラ疑惑】
コロナ禍のとき”マスクなし”で催しを強要 その後クラスターが発生
また、生徒たちへの「強要」は学校の中だけにとどまらなかったという。おととし4月、学校が実施した宿泊研修での出し物の際、当時はコロナ禍でマスクの着用が呼びかけられていたが、マスクを着用せず、密集した状態で行われた。一部の生徒から反対の声があがったが、「伝統行事」として強行されたという。宿泊研修に参加していた生徒の保護者は、研修の行き帰りのバスでマスクを外して校歌を大声で歌うことも強制されたと話す。 (在校生の保護者)「私たちも娘に(コロナを)うつしたらダメっていう感じで、とにかく家にもコロナを持ち込まないっていう危機感はすごくあったのに、『何やってるの?』っていう」 結果として研修に参加した生徒と教員の計60人が新型コロナに感染するクラスターが発生した。学校側は当初、保護者に十分な説明を行わなかったという。 (在校生の保護者)「何人ぐらいが(コロナに)なってるのかもちゃんと公表されない。それこそ何でも(”けじめ”などと)連帯責任を言う割に、そういうところは隠す。謝罪もない。どんな学校なんって」
全校生徒の約半数が“ハラスメントがある”と回答
複数の生徒らによるハラスメントの訴えを受け、学校を運営する相生市は今年2月、全校生徒を対象にしたアンケートを実施。「学校内に『ハラスメント』はあるか」という問いに対して約半数にあたる55人の生徒が「はい」と回答した。 生徒らの訴えをどう捉えているのか。学校の副校長が取材に応じた。 (相生市看護専門学校・石丸正見副校長)「学生さんがそんなにしんどい思いをして学校に来ていたんだなと思うと心苦しいなという感じがします。教員には今年は1人ずつ面接をさせていただいた上で、今の状況の把握と改善を各個人にしようというのは私の中にあります」 市は不適切な指導をしていた教員ら4人に口頭訓告などの措置を行った。教員らは「意味があっての指導だった」と話していたが、反省して措置を受け入れているという。 (相生市健康福祉部・山本大介部長)「今は昭和の時代ではないので時代にあった教育・指導の方法にあわせて、教員が変えていく必要があると思いますので、そのあたりを意識づけできるように指導していこうと思います」