34歳・田中佑典 年長歴代2位&史上2人目の返り咲き五輪ならず パリ五輪まであと一歩
◆体操 ▽パリ五輪代表最終選考会兼NHK杯 最終日(19日・高崎アリーナ) 男子決勝は、全日本(予選、決勝)と予選の得点を持ち越して個人総合で争われ、34歳・田中佑典(田中ク)は、合計340・392点の4位で、五輪が自動決定する上位2人には入れず。また、チーム貢献度から選出される2枠にも選ばれず、年長歴代2位の34歳での五輪出場、そして日本男子史上2人目となる2016年リオ五輪以来の「返り咲き出場」はならなかった。 田中は2012年ロンドン五輪に兄・和仁、姉・理恵と3きょうだいそろって出場。団体で銀メダル獲得に貢献した。2016年リオ五輪にも出場し、内村航平さんらと一緒に団体で金メダルをつかんだ。 2021年東京五輪を目指す過程において、一度は「東京(五輪)が終わって現役を続けているっていうのは見えない」と“引退”を口にしたこともあった。東京五輪への出場はならずも、体操を極め続けた結果、今もなお、トップ争いの最前線で戦い続けている。 体操界では20代前半~中盤がピークの中、34歳で個人総合を戦うことは驚異とも言える。「30半ばの選手が頑張ってるのを楽しんでもらえたら」と田中。「本気でやるからには本気で行きたい」と自身3度目の五輪に熱い思いを燃やしていた。夢にはわずかに届かずも、田中らしい美しい体操で、多くのファンを魅了した。
報知新聞社