「4足歩行ロボット」、クフウシヤが国産に挑む
クフウシヤ(相模原市中央区、大西威一郎社長)は、海外で実用化段階にある4足歩行ロボットを2025年度中に開発する。26年4月に発売する計画で、価格は数百万円を見込む。また、4足歩行ロボットのパイオニアである米ボストン・ダイナミクス(マサチューセッツ州)の日本代理店である東北エンタープライズ(福島県いわき市)と協業し、ボストン・ダイナミクス製4足歩行ロボット「スポット」へのクフウシヤのロボティクス技術の適用にも取り組む。 4足歩行ロボットはクフウシヤの研究拠点がある南相馬事務所(同南相馬市)が福島県から補助を受けて開発中で、長さ500ミリ×幅300ミリ×高さ500ミリメートル。4足歩行ロボットは海外メーカーが先行しており、外販する国産メーカーは珍しい。 ロボットに使用するソフトウエアプラットフォーム(基盤)「ROS」でロボットの行動を制御。センサーなどで現実の情報を収集・学習するフィジカル人工知能(AI)で動作する。 警備・点検などでタイヤやクローラー、飛行ロボット(ドローン)で行けない環境を4足で移動する。同社が開発してきた階段昇降ロボット、清掃ロボット、協働ロボットなどで蓄積したAI活用ノウハウを生かしていく。 東北エンタープライズは東京電力福島第一原子力発電所や製鉄所、化学プラントなどにボストン・ダイナミクス製のロボットを販売。遠隔操作やプログラミングで巡回するシステムとして、データ計測業務などに納入している。クフウシヤは東北エンタープライズと協業し、スポットのシステムインテグレーションも行う。