米国株式市場=続伸、堅調な経済指標受け ギャップが高い
[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場は、主要株価3指数が週ベースで軒並み上昇して取引を終えた。この日発表された米経済指標で、景気の底堅さが示されたことを受け、市場では安心感が広がった。 米S&Pグローバルが22日発表した11月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は55.3と、2022年4月以来31カ月ぶりの高水準に達した。金利低下見通しと、トランプ次期米政権による企業優遇策への期待が追い風となった。 小型株で構成するラッセル2000指数は1.8%高。週間では4.3%上昇し、1週間余りぶりの高値で引けた。 一方、米グーグルの持ち株会社アルファベットは1.7%安。米司法省は20日、グーグルの検索市場独占を解消する是正策として、ブラウザー(閲覧ソフト)「クローム」の売却や検索結果の競合他社との共有などを求めた。 AI(人工知能)半導体大手、米エヌビディアは不安定な取引の中、3.2%下落。20日発表した第4・四半期(11─1月)の売上高見通しは市場予想をやや上回ったものの、一部投資家のより大きな期待には応えられなかった。 ネーションワイドの投資調査責任者マーク・ハケット氏は、この先導株の変化が、テック銘柄から他のものへと移行していくことを期待していたとし、「小型株ははるかに好調で、バリュー株も堅調だ」と述べた。 週足では、S&Pは1.68%、ナスダック総合が1.73%、ダウ工業株30種が1.96%、それぞれ上昇した。 個別銘柄では、米カジュアル衣料大手のギャップが12.8%と急騰。2024年通期の売上高見通しを引き上げたほか、年末商戦は好調なスタートを切ったとの発表が買い材料視された。 税務・会計ソフトウエアを手がける米インテュイットは5.7%安。21日の第2・四半期決算発表で、売上高と利益見通しが市場予想を下回ったことが嫌気された。 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.2対1の比率で上回った。ナスダックでも2.42対1で値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回った。 米取引所の合算出来高は134億9000万株。直近20営業日の平均は146億5000万株。