「朝起きて目やにがどれくらい出てると多い?」今の時期に注意が必要な理由とは?米眼科医が「目やに」について解説
朝起きると目の周りに目やにがついているのは、奇妙であれごく普通のことだと誰もが知っている。「目糞(めくそ)」や「目垢(めあか)」といろんな呼び方はあれども、寝ている間にまぶたの隅に溜まる目やには基本的に無害だが厄介者。この記事では、目やにができる原因や、それをきれいに取り除く方法を学んでいこう。 【写真】日頃の意識で変化する!目やにが多いときの対処法 目やにがどのくらい出ると「多い」のか、医師の診察が必要な場合はどんなときか、専門家が詳しく説明してくれた。 ※この記事は「Prevention」からの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。 ※この記事は、診断の代わりとなるものではありません。症状について不安がある場合には、必ず医師または資格を有する医療従事者の助言を仰いでください。
目やにとは?
寝起きに目の周りについている目やにの正式な医学用語は「眼脂(がんし)」であり、生理的な“分泌液”だと話すのは、眼科医でGentleDropの共同創設者であるアシュリー・ヘイデン博士。「目やには粘液や乾いた涙、剥がれ落ちた皮膚細胞など、目の周りにある正常な生物学的物質で構成されています」。私たちが起きている間に目やにが溜まらないのは、まばたきによってこれらの物質が自然と取り除かれているから。夜はそのクリーニングシステムが機能しないため、寝ている間に目やにができてしまうのだそう。
目やにの量が増える原因とは?
・気候が乾燥している 乾燥した気候の地域に住んでいたり、寒さでとくに肌が乾燥していたりすると、ヘイデン博士いわく、目やにが溜まりやすくなる。また、目が自然と潤いを保てなくなる慢性ドライアイは、こうした環境で悪化することもあるそう。「その結果、目の表面にベタベタした粘り気のある糸状の目やにが出るようになるのです」とケリー医師。 ・眼瞼炎 「眼瞼炎とは、まぶたが炎症を起こし、白くて黄色っぽい泡状の分泌物が出るようになる症状」だとケリー医師は説明する。「眼瞼炎の原因は、油分を分泌する腺が詰まっていたり、皮膚トラブルやダニであることが多いです」 ・アレルギー反応、または感染症 結膜炎などの感染症やアレルギー反応もまた、目やにが増える原因に。「この場合、目やにの量や色、粘度に変化が見られるなど、過剰で異常な分泌物が出ていることにすぐに気づくはずです」とケリー医師。
目やにが多くて、病院を受診すべき場合とは?
目やには誰にでも出るものだが、目やにが多すぎるときは、それが深刻な問題を示していることもあるという。「朝、目がくっついて開けられない場合は、眼科医に連絡しましょう。感染症の兆候かもしれません」とヘイデン博士。 風邪を引いたり、副鼻腔に問題があるときに目やにが増えるのはごく普通のことだけれど、「目が赤くなったり、炎症を起こしてチカチカ痛むことはありません」とヘイデン博士。「目やにが視力に影響を与えることもありません。視力の変化や目の痛みを感じる場合は、すぐに地元の眼科医や検眼医を受診することが重要です」