春高バレー・インタビュー 高橋藍「バレーボーラーとしても、人としても、成長させてもらった大会でした」 京都・東山高3年時に初出場完全V
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本高等学校バレーボール選手権大会が5日に東京体育館で開幕する。今大会のスペシャルサポーターを務めるパリ五輪男子日本代表の高橋藍(23)=サントリー=がサンケイスポーツのインタビューに応じ、京都・東山高時代の優勝経験談や、春高バレーの魅力、今大会の注目ポイントについて語った。(取材構成・鈴木和希) 〝あの1週間〟から人生が大きく動き出した。5年の月日が流れても忘れることはない。今大会のスペシャルサポーターを務める高橋藍の分岐点は、2020年の春高バレーだった。 「春高で優勝したところから日本代表に行かせてもらって、何ステップも先まで行く人生が始まった。春高に出たいという夢を持って頑張り、実際に出場したことで、さらに夢が広がっていった。バレーボーラーとしても、人としても、成長させてもらった大会でした」 京都・東山高3年時の第72回大会に初出場。決勝を含めて全6試合で1セットも落とさない完全優勝を成し遂げ、チームを初優勝に導いた。当時主将の高橋は絶対的なエースとして君臨。東京・駿台学園との決勝は両チーム最多の26得点を挙げ、最優秀選手賞を獲得した。大会後には日本代表に初選出され、21年東京、24年パリで五輪に出場。スターへの階段を駆け上がった。 地元京都は全国屈指の激戦区。強豪の東山と洛南が幾度となく代表の座を懸けて熱戦を繰り広げてきた。高橋自身も1、2年時は洛南に屈した。 昨年11月の京都府予選決勝でも東山─洛南のカードが実現。高橋は生中継で後輩たちの試合を観戦していた。結果は洛南が勝利。「ライバルとして一緒に切磋琢磨してきた高校なので、春高でも洛南高校に注目している。京都出身として、京都のレベルが高いことを証明してほしい」と期待を寄せた。 さらに注目選手も発見した。「洛南高校のエースの中上(烈)くん。大事な場面は彼が全て打っていた」。世代ナンバーワンスパイカーの呼び声も高い身長190センチの逸材を絶賛した。 大会は5日に開幕し、12日の決勝まで男女各52校が日本一を懸けて火花を散らす。「青春が詰まっている大会。負けたら終わりなので、すごく懸けてやっている部分がある。内に秘めた、燃え上がる闘志を感じながら見てもらいたい」と魅力をアピール。集大成として大会に臨む高校生にも、「出せるものを出し切って、楽しんで悔いのないようにプレーしてほしい。あとは、やっぱり勝つこと。勝負を楽しんでほしい」とエールを送った。