50代、フランス人の「老けて見えない」ファッションの工夫。大きな花柄は避ける
夏から秋はファッションについて考えることが増える時季。「夏は露出が多くなり、二の腕のたくましさや、背中の脂肪が気になります。なんとなく以前の服が似合わなくなってガッカリすることも増えました」と話すのは、50代でフランス文化研究者・翻訳家のペレ信子さん。どうしたら年齢を重ねてもすてきに見えるのか。ペレさんが周りのフランス人に聞いた、老けて見えてしまう避けるべきファッションについてレポートしてくれました。
手を出しがちな「大きな花柄の服」に要注意
フランスで老婦人が好む柄として知られているものに「カラフルで大きな花柄の服」があります。ヨーロッパで夏に多いウエディングパーティに出席するためや、ちょっとしたディナーなどのお出かけの際によく着用されます。 おもに高い年齢層をターゲットとしている店舗でよく見られる、夏らしいピンク、オレンジ、黄色などの「元気な色の大きな花柄のワンピース」。これはフランスだけではなく、ヨーロッパ各地でも見られる傾向です。 カラフルな大柄は元気そうでよいと思うのですが、フランスでは高い年齢層が着ているイメージが強いため、50代が着ると年上に見えてしまうことが。 色柄物を選ぶなら小花や幾何学模様がシックに見えると言われます。生地やカットが上質なものを選んで、若い人のファッションと差をつけるといいそうです。
たまに冒険の「変わった形の服」は難易度が高い
この夏フランスから遊びに来ていたフランスの若者たちは、パリにも店舗があるにも関わらず、ユニクロや無印良品の店舗をいくつもハシゴして買い物に勤しんでいました。日本発の服が完全に海外の人のワードローブの基本になっていると感じた出来事でした。 さて、無難な形のTシャツやパンツをいつも身につけていると、たまに冒険したくなることがあります。袖の形が大きかったり、カットがおもしろいところに入っていたり。でも「そんな誘惑に負けそうになったときは注意」とフランス人は言います。 有名デザイナーの個性的なカットの服を着こなせるのはほんのひと握りの人たち。服に負けない個性があると自信がある人のみが許されると冷静に言われました。デザイナーの服には力があって、それに負けないアクセサリー選び、髪型や着こなす態度、すべてが1つのハーモニーになるべきだと。 無難なTシャツでもすてきだと言われる人だけが、奇抜な服を着られるというパラドックスです。