【ジャパンオープン開幕直前SP】桃田賢斗本人が振り返る ジャパンオープン2018特別編「どうしても勝ちたい大会。途中から自分でも覚えてないぐらい興奮していた」
キュッキュッキュッという足音を感じてほしい
足立:さて、ここからは今回のジャパンオープンについてお話を伺います。今大会は、横浜市が小中高生を6000人無料招待。多くのジュニア選手たちが来場することも期待されています。桃田選手は学生時代、バドミントンの世界大会やトップ選手たちのプレーをどのようにご覧になっていましたか?意識した点や参考にしていた点をお聞かせください。 桃田:初めて世界のトップ選手の試合を生で見た時、シューズの音にすごく衝撃を受けました。普通の人だとドンとかドンドンドンっていう音がすると思います。でもトップ選手たちの足音は、キュッキュッキュッって。ずっと小刻みで、足が動いてない時でも音が鳴るぐらい細かく細かくステップを踏んでいたのがすごく印象的でした。それは生で見ないと音として伝わらないので、ぜひ感じてもらいたいです。 足立:ラケットを持つという技術的な面ではいかがですか? 桃田:とてつもないスイングスピード。スマッシュの速さ。日本人選手には打てないようなショットを普通に打ってくるんです。それは見ている人もすごく楽しめると思います。それからコンパクトさ。振ればいいっていうものではなく、ラケットも使い方があるんです。振りがコンパクトだというのは、見ていたらすごく分かると思います。
足立:ジャパンオープンを観戦するジュニア世代や高校年代の選手にはどのようなアドバイスをされますか。 桃田:ずっと見ていたら眠くなったり、携帯をいじったりしたくなると思うんですけど、でも、いろいろな選手を見てみると、いいところ、悪いところが絶対にあります。たとえば、男子シングルスでも、1回戦で負ける選手でもいいところが必ずある。それは優勝する選手よりもいい部分かもしれません。そういう選手のいいところを見つけて、真似してもらいたいです。 足立:ちなみに、日本代表のチームメートだった宮崎友花選手。今年、高校3年生ですが宮崎選手の印象は? 桃田:ふわふわしています。普段は、くねくねしているイメージで、ちょっと変わっているなって思いました(笑)。 足立:実際にネットを挟んで向かい合ったことはありますか。 桃田:あります。プレーした感じは普段の面影は一切なく、スピードが速い。バシバシとショットが切れるんですよね。彼女もインターハイに出場し、すごく注目されたと思います。「勝って当たり前」と見られることもある。狙った大会で勝つのはすごく大変なことなので、たくさん苦しい思いをして、でもこれからも優勝してもらいたいなと思います。