アウトドア料理の達人が伝授!夏休みは「魅惑の焚き火料理&アウトドアごはん」
訪れたキャンプ地の道の駅などで、新鮮野菜や特産品を手に入れるのもキャンプの醍醐味(だいごみ)だという。 「例えば、海が近くて新鮮な海の食材が手に入れば、牡蠣(かき)の昆布焼きもできますね。酒に浸した大きくて平たいだし用昆布を鉄板に敷き、その上に牡蠣をのせて身がぷっくりふくらみ、火が通ったらできあがり。 うまみが染み込みやすいきのこ類を添えたり、牡蠣を鶏のセセリなどに代えても美味!」
肉巻き、アヒージョ、パエリアで即パーティー
SNSなどで映える料理は、肉巻き。 夏野菜だと輪切りにしてワタを抜いたゴーヤのまわりを豚肉で巻いてドーナツ状にしたり、パプリカとクリームチーズを豚肉で巻き、塩・こしょうして焼いたり。 「肉巻きは『ぼっちキャンプ』で人気のヒロシさんのお気に入り。その場で仕入れた食材を肉で巻いても、思い出の逸品になります」 ミルクアヒージョも人気。にんにく、アンチョビ、鷹の爪、塩・こしょうとオリーブオイル約7割、生クリーム約3割の分量で鍋に入れ、里芋、エビ、ブロッコリーなどお好みの食材を加えて加熱。バゲットにつけて食べれば、がっつりメインに! 「冷凍里芋を使うと持っていくときに他の食材の保冷剤代わりにもなって便利です。ほかにも、冷凍たこ焼きを鍋に入れると、明石焼き風になったりと、冷凍食材はアウトドアで大活躍です!」 カマンベールチーズを丸ごと入れて、お好みの食材を入れたチーズアヒージョなど自分好みにアレンジしても楽しい。 ズッキーニを焼いてパルミジャーノ・レッジャーノなどのチーズ、オリーブオイル、塩をかければ、小じゃれたおつまみに。
「ジップつき保存袋も野外めしの心強い味方。食材に味を染み込ませたり、例えば皮をむいた山芋を袋に入れ、袋の上からたたき、コンビーフと袋の中でもみ合わせると、もう立派な一品に。わさびじょうゆなどでいただくとこれまた美味です!」 ほかにも、スキレットで牛脂を熱し牛肉を焼き、肉に火が通ったら火からおろし、ざらめ、しょうゆ、バター、三つ葉などお好みの薬味をのせ、溶き卵につけて食べるすき焼きや、とにかく映えるパエリアなど、楽しみは無限大! 「自分の心がおもむくまま、自由に作って楽しむ、これぞ“野外めし”の極意です」 なるほど!アイデア「“おなかすいた”に即答麺」 テントなど設営途中に子どもたちの「おなかすいた~」、あるあるですよね。そんなときも笑顔で即、応じることができるお助け食材、それが“水でほぐすだけの麺”。 ゆでることなく、水でささっとすすぐだけ。スープは豆乳と白だし、盛りつけには焼き鳥缶、キムチ、おろししょうが、大葉などお好みで。 教えてくれたのは……ベアーズ島田キャンプさん●フードコーディネーター、バーベキューインストラクターの資格を持つ野外料理研究家。ヒロシ率いるソロキャンプ集団『焚火会』メンバー。YouTube「ベアーズ島田キャンプチャンネル」も人気。50レシピを掲載した『ベアーズ島田キャンプのゼロからはじめる焚き火料理』(辰巳出版)も。 取材・文/住田幸子