「母から『苦しいから楽にして』と」61歳の被告“老老介護”のすえ92歳の母親殺害か
日テレNEWS NNN
寝たきりの当時92歳の母親の首を絞め、殺害した罪に問われている男の裁判で、男は「楽にして」と頼まれたと話しました。 ◇ 前原英邦被告(61) 「母と一緒の生活、あんな形で終わらせないようにできたらと思っています」 前原英邦被告は2022年に東京・葛飾区の自宅で、寝たきりの状態だった当時92歳の母・房子さんの首をひもで絞めて殺害した罪に問われています。
弁護側は、殺害したことは争わないが、「母親から依頼があった」と主張しています。 ◇ 事件の3年ほど前に母親が脳梗塞になったことをきっかけに仕事を辞め、24時間介護をすることになったという前原被告。12日に前原被告が明かしたのは、事件があった2022年8月に“依頼された”当時のやりとりでした。 前原被告 「母から『苦しいから楽にしてちょうだい。殺してちょうだい』と。『わかったよ。俺も一緒に死のうか』と言ったら、母は小さな声で『ありがとうよ』と」 このやりとりの3日後、母親を殺害したといいます。 前原被告 「自分から殺そうなんて思わないです。あのときに戻れるなら…。事件前に戻って、もう一度やり直したいと思います」
一方、前原被告には当時借金があったことなどから「経済的困窮から無理心中を図った」と主張している検察側。お金がなかったことと、母親を殺害したことの関係を問われると… 前原被告 「関係ありません」 次回は、前原被告に対し検察側が求刑を言い渡す予定です。