愛知・名古屋中心部に立つ大きな心の癒し ── 「御園のタブノキ」が立つ理由
高齢者に必要な、安全確保と心の癒し
愛知県警は23日、2014年に県内で発生した交通事故の死者数が204人だったと発表した。これで愛知県は「12年連続」で全国ワーストとなってしまった。 人口が高齢化する中で、高齢者の交通安全確保は大きな命題。最近は自転車と歩行者の事故も増えているため、限られた空間に、高齢者が歩きやすい歩道を確保するためには、街路樹などが犠牲になるのがやむを得ないという判断もあるだろう。しかし他方で、緑が与えてくれる癒しや、温暖化の抑制効果も軽視できない。 御園のタブノキは真っ直ぐ延びる歩道に突然現れるため、急にその存在に気付く人も少なくない。実際、取材中もタブノキにカメラを向けたり、立て札を読み込んだりする人が複数いた。街なかで存在に違和感を感じる巨木を見つけたら、そこにはきっと何かの意味がある。少し足をとめて、歴史や存在理由に思いをめぐらしてみたい。