フライvs天ぷらvs唐揚げ「脂質王者」はどれ?ランチに揚げ物が食べたくなったら思い出したい「衣の法則」
突然無性に食べたくなる「揚げ物」。揚げたてをほおばるのは至福のひとときですが、「太るかも…」。どうしても付きまとうのが罪悪感。前回基本的なことをお伝えした「脂質」について、今回は実践編として、体が喜ぶ“賢い取り方”について解説します。(管理栄養士 岡田明子) ● 1日3食中に 脂質の種類をまんべんなく 朝食はバタートーストとハムエッグ、昼食は牛丼、夕食はチキンステーキ。そんなつもりはないのに、3食で豚肉、牛肉、鶏肉の3種類を制覇していたり、知らず知らずのうちに肉料理がメインになることは珍しくありません。 前回お伝えしたように、脂質の摂取は、飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸の割合を、3:3:4の割合で取るのが望ましいとされています。 飽和脂肪酸である、肉の脂や乳製品、バターは取り過ぎ傾向にあるため注意し、多価不飽和脂肪酸のオメガ3系列である亜麻仁油、えごま油、青背の魚(サバ、サンマ、アジなど)の油を意識しましょう。 そのためには、例えばサラダのドレッシングを、亜麻仁油に酢やしょうゆを混ぜて自分で作ったドレッシングに変えたり、1日1回は魚料理をメニューに加えると自ずとバランスが取れます。 魚料理を調理するのが面倒な場合は、定食屋を利用して焼魚定食や刺身定食をオーダーしたり、サバやサンマなど、青背の魚の缶詰を利用すれば、手軽にオメガ3系列の脂質を取り入れることができます。 朝食は、卵、豆腐、納豆を中心に、昼食と夕食は、どちらかを肉料理に、どちらかを魚料理すると決めておくと、様々な脂質を取り入れることができます。
● 揚げ物を選ぶ際は 「衣」を意識して 脂質の取り過ぎを防ぐには、外食よりも自炊の数を多くすること。そうすれば、自ずと脂質の摂取量が減ります。自炊なら、調理のときに使う油をオリーブオイルにするかサラダ油にするかなど選べますし、計量して使うことで過剰摂取を抑えられるからです。 しかし、現代人の食習慣に外食は欠かせません。外食の際には、メニュー選びに気を付けることで、脂質の取り過ぎを抑えることができます。 そこで重要なポイントが調理法です。揚げ物よりは炒め物。炒め物よりは煮物や蒸し料理というように、油の摂取量が少なくなる調理法のメニューを選びましょう。 揚げ物が好きな方は、同じ揚げ物でも、衣が分厚いほど吸い込む揚げ油の量が多くなるので、フライよりも天ぷら、天ぷらよりも唐揚げ、唐揚げよりも素揚げの方が油の吸収率が減るので、揚げ物のメニューも厳選し、週に何回など決めて食べると良いでしょう。