パラ車いすテニス“最年少”金メダル 小田凱人選手 強さの秘密とは?【バンキシャ!】
驚異的な粘りで切り抜け、そして、劇的な逆転金メダルとなった。小田選手の地元の愛知・一宮市も歓喜でわいた。 保育園からの同級生 「負けという言葉もよぎったんですけど、そこからがもう凱人すぎました。すべてが」 保育園からの同級生 「普段はおちゃらけてって感じですけど、コート上では真剣な目つきでプレーしていて。ギャップっすね。かっこいいっす」 表彰式後、小田選手は試合を振り返り、「運命って言ってきて、じゃねーのかもなってのも(試合の)途中で思って、でも途中からまた信じられてっていうのはあったんで。やっぱ運命ってあるなって本当に思いました」と話した。 ◇ 小田選手、強さの秘密は何なのか? 去年取材したときの映像で見せてくれたのは、柔軟な肩甲骨まわり。これによって生み出されているのが、「高速サーブ」だ。
小田凱人選手 「ものすごい腕をしならせて打つので、肩の可動域、動く範囲が広いと上の方でより速いボールが打てる」 決勝では時速165キロのサーブを打った小田選手。そのスピードについて、バンキシャ!が話を聞いたのは、齋田悟司選手。2004年、アテネ・パラリンピックで、国枝慎吾さんとダブルスを組み金メダルを獲得している。
アテネ・パラリンピック金メダル・齋田悟司選手(52) 「速いですねサーブも。165キロでしたね。トップクラスだと思います。ナンバーワンに近い」 “誰にもできない”高速サーブを身につけていた。さらに、肩甲骨まわりの柔軟性は、車いすの加速にも大きな影響を与えるという。 アテネ・パラリンピック金メダル・齋田悟司選手(52) 「肩甲骨をしっかり引いて走ることをすごく意識しています」 「腕の先には肩甲骨があります。肩甲骨がうまく引けて押し出せると、いいプッシュができる」 実はこの柔らかさが、大会中によく見られた小田選手の独特な、積極的に前に出るプレースタイルを可能にしているという。ただ、リスクがあるため、世界では珍しいという。 アテネ・パラリンピック金メダル・齋田悟司選手(52) 「車いすはジャンプができず、打点も低いので頭を抜かれやすい」 では、なぜ独自のスタイルを貫いているのか。 アテネ・パラリンピック金メダル・齋田悟司選手(52) 「(コートの)後ろでのつなぎあいよりも、スリリングなテニスをすることで、見ている人を楽しませたり、車いすテニスの新たな進歩」