新生「MUJI Labo」初の旗艦店が代官山に クワイエットラグジュアリーを提案
良品計画が展開する商品ライン「MUJI Labo」初の旗艦店「無印良品 代官山」が10月11日にオープンする。オープンに先駆けて、良品計画はメディア向けに内覧会を開催。店内が公開された。 【画像】「無印良品 代官山」店内写真
「無印良品 代官山」は、東急電鉄東横線 代官山駅から徒歩2分の場所に位置し、かつて「ズッカ(ZUCCa)」代官山店が営業していた代官山プラザの1階に入居。近隣では「ファミリア(familiar)」代官山店や複合商業施設「MONCHERI DAIKANYAMA」などが軒を構えている。 「MUJI Labo」は、「エヌハリウッド(N.HOOLYWOOD)」の尾花大輔がデザインディレクターを務めていた従来の体制を一新し、2024年秋冬シーズンから自社デザイナーによる商品提案に変更。アイテムがデザイナーズブランドのような見え方になっていたと判断し、シンプルなデザインと上質な素材を併せ持つ「クワイエットラグジュアリー」の方向性にシフトチェンジした。サイズについてもこれまでのユニセックス提案からメンズ・ウィメンズを分け、それぞれにフィットしたアイテムを提供していく。 同店は、運営体制が一新されたタイミングで、新生「MUJI Labo」の世界観を表現できる店舗を作りたいといった考えから誕生。良品計画の「ニュートラルな視点で商品を見てほしい」という理念から名前は公表していないが、店舗デザインは世界的に活躍する有名デザイナーに依頼したという。 店内では、「MUJI Labo」のアイテムをフルラインナップで展開。大きくウィメンズ・メンズで分かれており、それぞれ「再生カシミヤ」「再生ウール」「和紙」といった素材ごとに陳列している。売り場面積は約238平方メートル。従来の無印良品の店舗とは異なり、空間を贅沢に使って多くの商品をハンガーラックにかけることで、顧客が商品をじっくりと細部まで見られるよう工夫した。そのほか、水が滴り落ちる音や機織り(はたおり)機の稼働音といった無印良品のモノ作りと関わりのある音にクラシックを組み合わせたオリジナルBGMを流す、全国から集めた質の高いスタッフを配置するなど、顧客に心地良い買い物体験を提供することを最優先にした店作りを進めた。 完成した店舗を見て、衣類・雑貨カテゴリーを統括する良品計画の山本直樹上席執行役員は「商品が主役になっていて、良品計画のモノ作りに対する想いが伝わる店舗になった」とコメント。2店舗目以降の「MUJI Labo」にフォーカスした直営店出店に関しては「現在のところ未定」としながらも、顧客の反応を見ながら検討していく考えを示した。 「無印良品 代官山」は、「MUJI Labo」を単体で取り扱う初の店舗で、MUJI Laboの旗艦店と位置付けている。旗艦店はブランドのなかでも特に重要な位置付けとなる店舗となるが、代官山に旗艦店を出店した理由について山本上席執行役員は「ライフスタイルにこだわる方がたくさん住んでおり、それに共感する来街者も多いため」と説明。代官山はかねてより店舗の撤退が続いており、かつての賑わいに若干のかげりがあるようにも見られるが、「その分チャンスはある。『無印良品 代官山』で代官山に活気が戻ったと言われるように努力したい」とコメントした。