ロシア無人機がIAEA車両攻撃 ウクライナ南部、負傷なし
【キーウ、ベルリン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、南部ザポロジエ州でロシアの無人機が国際原子力機関(IAEA)の車列を攻撃したとX(旧ツイッター)に投稿した。IAEAによると車両1台が損傷したが、運転手と警備担当者にけがはなかった。ゼレンスキー氏は意図的な攻撃だと主張し、国際社会は対抗措置を取る必要があると訴えた。 同州のザポロジエ原発はロシアが占拠し、IAEAは安全確保のため要員を派遣している。IAEAのグロッシ事務局長は「原発の安全管理に当たる者への攻撃は絶対に許されない」と非難した。IAEAは攻撃の主体を明らかにしていない。 IAEAによると、無人機による攻撃は10日午後2時過ぎ、前線から約8キロ離れたウクライナ統制下の地域で発生。車両の後部が大破した。この車両を含む車列は原発で活動するIAEAの要員を交代させるため、待ち合わせ場所に向かっていたという。 ゼレンスキー氏の投稿に先立ち、ロシア国防省はIAEAの要員交代の安全を確保したと発表した。