天理・内山主将「達が出なくてもいつも通りに」 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第10日の31日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準決勝が行われ、天理(奈良)は東海大相模(神奈川)に0-2で破れた。天理は優勝した第69回大会(1997年)以来24年ぶり2回目の決勝進出はならなかった。 【今大会のホームラン】 ◇天理・内山陽斗主将 自分たちの力が出せなかったゲームだったので、すごく悔しい。守備に関しては自信があったので、そこは良かった。冬の期間にやってきたことが出せた。(試合後、泣く選手の肩をたたいたりしていたが)次まだ夏がある。これで終わりじゃないと思うので「しっかり次に向けてやろう」と話した。 対戦した石田(隼都)投手は直球に切れがあり、速度表示以上のボールがきている印象があった。途中で消えるような感じ。 (達孝太投手が先発しなかったが)達が投げる投げないに関係なく、いつも通りやっていこうと話をした。(大会前に膝の手術をしたが)試合前に痛み止めを飲んで、テーピングもしてもらい、そこは何も考えずいつも通りやった。2月に手術して、なかなか練習できない期間があったので甲子園でプレーできたのはうれしいが、なかなか結果が出なくてすごく悔しい気持ちもある。 小さい時から憧れていた舞台だったので、もう一回ここで試合したいなと思う。一人一人の力がそこまでないので、夏はチームとしてまとまって野球をして、(甲子園に)帰ってきたい。 ◇「達は左脇腹に違和感」中村良二監督 (達孝太投手は)仙台育英戦でのバント処理の時だと思うが、宿舎に帰ってから「左の脇腹が……」と。違和感があって診てもらったらちょっと張っていた。肘や肩は問題ない。(準決勝を含めて)4試合のうち3試合を達が投げて、ここまで来られた。「他の投手で何とか頑張るから、お前はお前で調整しておいてくれ」と言って臨んだ。脇腹なので怖い。これで良かったと思う。これまでの球数は関係ない。 達を含め投手は左投手2人と右投手2人の4人がいる。東海大相模が苦戦しているのは左投手が多い。左で制球のいい仲川(一平投手)は、小・中学校で全国大会優勝を経験しており場慣れというか、堂々と投げられる投手だ。緊張したと思うが、ゲームを作ってくれた。彼らを信じ、投げるときには投げてもらう。仲川は予想以上に長く投げてくれ、南沢(佑音投手)と2人で2点に抑えた。投手はよく投げてくれた。 相手の石田(隼都)投手は初回から全力投球。それで九回まで球速や球の切れは変わらず、制球もほとんど乱すことなく、淡々と打者に投げ込んでくる素晴らしい投手だな、と改めて感心させられた。次に相模と、石田君と対戦する機会があったら、今度は天理が勝てるよう各選手が練習に取り組んでほしい。 ◇決勝戦もライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、決勝もライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。