京都橘、福知山成美に3-0の完封勝利!優勝に王手
2月3日、令和5年度京都新人戦(新人選手権大会)の準決勝が山城総合運動公園陸上競技場で行われた。第1試合は高校選手権代表校の京都橘と、府北部の強豪・福知山成美が対戦した。試合は35分ハーフで行われている。 【フォトギャラリー】 京都橘 vs 福知山成美 序盤から攻撃を仕掛けたのは京都橘。FW増井那月(2年)がいる前線へ素早くボールを送り込みつつ、状況を見てMF早苗優介(1年)らがパスをつなぐビルドアップからも展開していく。17分には早苗が縦パスを入れて、前線で受けた増井がドリブルでエリア内まで持ち込む素早い攻撃でシュートを放つ。29分にはボール保持の局面からサイドを変えて、MF吉野歩夢(2年)がドリブルで仕掛けてエリア付近まで侵入すると、折り返しを受けたFW宮地陸翔(2年)が左足を振りぬいたがシュートはポストのわずかに外だった。 対する福知山成美は相手にボールを持たれる時間が多かったが、自陣で4バックとダブルボランチがチャレンジ&カバーをしっかりと行うなど連携の取れた守備で失点を許さない。クロスやセットプレーのハイボールにはGKウボング・リチャード(2年)が高さを生かして対応する。そしてボールを奪えば、前線のFWローレンス・デイビット(2年)のスピードを生かした迫力あるカウンターを繰り出して一発を狙う。24分には左サイドからのクロスをニアサイドへ走りこんだMF山田靖真(2年)があわせたが、シュートは惜しくも相手守備陣に阻まれてしまった。 このままスコアレスで前半終了かと思われたアディショナルタイムの35+1分に試合が動く。敵陣右サイドでFKを獲得した京都橘はキッカーDF升田颯真がクロスをあげると、ゴール前でこぼれ球となったボールを早苗が蹴り込んでネットを揺らした。「目の前にボールが落ちてきたので、思いっきり足を振りました。自分はあまり得点が取れていなくて、得点が欲しいと思っていたので決まってよかった」と表情を緩めている。前半は京都橘の1点リードで折り返した。 後半開始直後の36分。福知山成美は相手の背後へ抜け出したデイビットがGKと1対1のチャンスを迎えるが、シュートはGK川尻修生(2年)の好セーブに阻まれる。同点ゴールを目指してベンチも動く。40分、ボランチで気の利いた守備を見せていたキャプテンの西野洵太(2年)らを下げて、準々決勝で決勝点をあげているMF式部楽人(2年)らを投入し、攻撃に関わる人数を増やしていった。だが、次のゴールを決めたのは京都橘だった。45分、相手DFを背負って縦パスを受けた増井が鋭いターンからエリア内へ侵入すると、GKのニアサイドを打ち破るシュートを決めて点差を広げる。「(味方にパスも出せたけれど)あそこはゴールしか見ていなかった。自分の得意な形を出せました」(増井)という得点は、相手が攻勢に出ようとした隙を突いた見事なものだった。 リードを広げられた福知山成美だが、落ち込む様子はない。49分に山田がエリア内まで持ち込んでシュートを放つが、再び川尻がセーブ。53分にはデイビットがドリブルで相手DFを振り切ってシュートを放つが、ここも川尻が前へ出てコースを狭めたこともあって、惜しくもポストの外を通過していった。64分に左サイドからのクロスに合わせた山田のヘッドはクロスバーを叩くなど、決定機の数では相手とほぼ変わらなかったが、それを得点につなげることができなかった。