『モンハン』『エルデンリング』新作も ゲームサイト編集長が注目する“2025年発売の4作品”
■Nintendo Switchの後継機 2025年の動きは…?
2024年は、任天堂が発売から約7年を迎えたゲーム機『Nintendo Switch』の後継機に関する情報が一部公開され、話題となりました。最初のアナウンスから約8か月、三代川さんに2025年はどんな動きが予想されるのか伺いました。 三代川:少なくとも2025年3月まで、今年度の間に『Nintendo Switch』後継機の詳細を発表する、と任天堂が発表している状況です。そうなると、2025年の発売も期待が高いんじゃないかなとは個人的な予想も含めて思っています。 昨今の任天堂は、PR期間を長くすることをあまり得策に思っていない傾向があるように思っていまして、発表から短いスパンで発売を迎えるんですよね。『Nintendo Switch』の時は、“コードネームNX”というように発表されて、その発表が2015年3月。2017年1月に、詳細な発売日とかを出す発表会を行って、実際に発売を迎えたのが3月なので、発売日の発表から発売までの期間の短さが当時すごく話題になった。今回もそれが当てはまるとすると、発売日など詳細の発表から、発売までの期間はそんなに長くないのではないかなと予想を立てられてることが多くて、そうすると2025年の発売も期待が高いのではと思います。
■生成AIはゲーム制作に広まるのか
近年、様々な場面で広がりをみせている生成AI。そんな生成AIが、ゲーム制作の場面で普及することはあるのでしょうか。三代川さんは、2つの面で課題があるといいます。 三代川:ゲームは古くからAIという、プログラムをうまく活用してきた文化がありまして。一般的にゲームでAIという名称を使ったものとして有名なのが『ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち』の仲間の動きを決めるもので、“ガンガンいこうぜ”とか、“いのちをだいじに”といった作戦の指針に合わせて仲間が自動的に行動を決めるというものとなります。 近年ではデバッグ、ゲームの不具合を発売前にとる作業を自動化するために、AIを使うといったものも多くのメーカーで取り入れられていて、AIをうまく自動化、簡略化に活用しているんですね。そういった意味では生成AIを自動化、簡略化のために使うというメーカーは今後増える傾向には確実にあると思います。ただ、大手が使うにはユーザーの反応の怖さもあって、広がっていないところはあるかなと思います。 特にイラスト系の生成AI、もしくは言語の生成AIもですけど、どこから学習しているのかが明確ではない。例えばイラスト系の生成AIだと、特定のイラストレーターのタッチが明らかに模倣されているのではないかというような疑念が抱かれたり、言語の生成AIであればインターネット上のどこかにある情報を持ってきているから、それは生成AIが作った情報じゃなく、どこかにあるものを流用しているんじゃないかといった著作権の問題がよく言われるところではあります。 大手メーカーは逆にそれを利用されてしまうと、自分たちの技術の流出につながってしまうというリスクがありますので、それを自分たちでもおおっぴらには使わないし、使われたくもないというところがありますので、そういった著作権の問題とセキュリティー面での課題はあると思います。 一方で、会社の中で(生成AIに)学習させるとか、プライバシーを必ずシャットアウトするセキュリティーも問題がないという状況の生成AIが生まれるようであれば、それは確実に“(データは)世の中から学習していないですよ、自分たちで育てたAIですよ”と言える状況が生まれるのであれば、胸を張って大手のゲームメーカーも“自分独自の生成AIを作りました”とか、“そうするとこんな新しいゲームが生まれるようになるんですよ”という(状況が)生まれてくる可能性はあるのではないかなと思います。