ファンに手を振る日本ハム・山崎福也

　日本ハムは１０日、エスコンでの秋季キャンプを打ち上げた。移籍１年目で、秋季キャンプ初参加の山崎福也投手（３２）が完走。来季へ３年連続の２ケタ勝利を目標に掲げ、シーズン通してのフル回転を誓った。 　明確な目標を胸に、１０日間の秋キャンプを完走した。大黒柱へ。山崎は１０勝の壁を３年連続でクリアすると早くも宣言した。「２ケタ勝利がテーマ。一年間、前半から後半まで勝ち星を挙げられるように。強く受け止めてやっていきます」。オリックスから加入した今季は史上８人目となるＦＡ移籍１年目での１０勝（６敗）を達成。ＦＡ移籍から２年連続で２ケタ勝利を挙げれば、杉内俊哉（ソフトバンク→巨人）、西勇輝（オリックス→阪神）に続き３人目となる。 　今季は自己最多１１勝の２３年に次ぐ成績を残す一方で失速も味わった。５月までに一気に６勝も、以降は４勝５敗。「シーズン序盤は自分らしい投球で勝ち星もポンポンついたけど、中盤、後半で打ち込まれてしまった。そこが反省点」。年間タフにフル回転すべく体の徹底強化を秋に課した。 　地面からの反発を球に伝達させるなど、股関節を中心とした下半身のウェートトレに注力。球威、球質の向上を狙い「打者の反応を変えたい」と平均球速「２～３キロ増」も思い描く。プロ１０年目でキャリア初のシーズン２完投を果たすなどまだまだ成長過程にある左腕。投手ながら７日にフリー打撃を行ったのは「下半身の使い方を投球に生かしてもらいたい」と、今キャンプ不在の新庄監督の狙いがあったから。優勝だけを目指す来季。「楽しみです」と決意に満ちた表情で球場を後にした。 （堀内　啓太）