"いまがいちばんしあわせ" 家庭を味わってほしい・・・。里親の想い
10月は「里親月間」です。様々な事情で親元で暮らせない子どもたちについて考えます。そうした子どもたちを家庭に迎え入れ育てる里親、そして里親を支える人たちを取材しました。 "いまがいちばんしあわせ" 家庭を味わってほしい・・・。里親の想い
霧島市に住む林元 和代さん。3年前、乳児院から当時2歳の、めいさちゃんを引き取り、その後、養子縁組しました。 (林元 和代さん) 「結婚が遅くて子供も、もう出来ないと思ったけどどうしても子供が欲しかった」 乳児院が持たせてくれた、赤ちゃんの頃の記録や写真を一緒に見返しては実の親がいることも話して聞かせています。 (林元 和代さんとめいさちゃん) 「お母さんじゃないんだよねこれ!?」 「誰だった?」 「めいさのママね」 「本当のママ。そして生まれて大きくなって、お母さんたちとどんどん仲良しになって」
一緒に暮らして3年。最近、ようやく子どもらしい我儘な様子も出てきたと笑います。 (林元 和代さん) 「お父さんとお母さんが一緒に連れて帰って来てくれたから、今が一番幸せって。気が付いたと、ときに言います。私なんか泣けてきますよ」
■里親制度 ご存じですか!?
虐待や親の病気、貧困など様々な事情で 親元で暮らせない子どもを家庭のなかで育てる「里親制度」。一時的に預かり育てる養育里親のほか、養子縁組を前提とした里親など4種類あります。 県内には259世帯の里親と5、6人の子どもを育てるファミリーホームが9か所あり、年に1度集まって、子どもへの対応などについて学んでいます。複雑な事情を抱える子どもを受け入れ24時間一緒に生活する簡単なことではありません。 (参加者) 「普通に接しようと思っているが、やっぱりどこまで聞いていいとかどこまで言っていいとか」 (専門里親) 「発達障害と知的障害です。里親も高齢だったりするので急に具合が悪くなったりする。そういう時に預けられるそういうのがあったらいい」
そうした里親に寄り添いサポートしているのが、児童養護施設や乳児院に配置されている 「里親支援専門相談員」です。この日相談員が訪ねたのは、5人の里子を育てる冨永さん。先月新たに1人受け入れたばかりです。 (里親支援相談員) 里親支援相談員「9月に1人入られましたよね。その様子も聞きたくて?」 冨永さん「まだあんまり自分の思いを言う感じではない。まだ遠慮している」 冨永さんは、かつて養護施設で働いていました。 (冨永正輝さん) 「施設のなかで家族のモデルを作れるかと言うとやっぱり施設では難しいかなと・・・。子どもたちと生活する中で家族のモデルを見せられたらいいなと思って始めた」