人間関係の特徴は、親や兄弟姉妹が影響している!?上司との付き合いは親が、「横のつながり」は兄弟姉妹の関係がベースになりやすい
◆高収入なのにお金が足りないと嘆く女性 「3歳までに人生の80%の価値観が決まる」と言われますが、人が幼い頃に家庭内で体験したことは、その後の人生の土台となります。それは人間関係に限らず、仕事、お金、恋愛、夫婦、子育てなど、さまざまな問題をつくり出すのです。 たとえば、先日、「お金」に関する問題を抱えた方がカウンセリングにいらっしゃいました。彼女はとても大きな企業に勤めていて、同世代に比べても収入は多い方です。それなのに「毎月どうしてもお金が足りなくなってしまう」と言うのです。 そんな彼女の話を詳しく聞いていくと、子ども時代、お母さんが「うちにはお金がない」といつも愚痴っていたという事実がありました。 彼女は幼い頃にお母さんが言っていた「お金がない」という言葉をしっかり受け止めて、自分が就職してお金を稼ぐようになっても「お金がない」という状況をつくり出しているかのようでした。
◆婚活がうまくいかないと悩む女性 また、「婚活が全然うまくいきません」という方がご相談にいらっしゃったことがあります。 よくよくお話をうかがってみると、子ども時代、両親がいつもケンカをしていて心を痛めていたとのことでした。大好きな両親がケンカばかりしているわけですから、つらい思いをされていたのでしょう。 その結果、大人になって婚活を始めたときに、「結婚しても夫婦仲が悪くなったら、生まれてきた子どもがかわいそうだ」という思いが強く働くようになったのです。 そうなると、パートナー探しが難航するのも無理はないと思いませんか? ここでは両親との関係を例に挙げましたが、子ども時代に家庭の中で体験したことが、大人になってからの行動にさまざまな影響を与えることを、何となくおわかりいただけたのではないかと思います。 ※本稿は、『兄弟姉妹の心理学 弟がいる姉はなぜ幸せになれないのか』(WAVE出版)の一部を再編集したものです
根本裕幸