スーパーボウル6度制覇の名将がノースカロライナ大HC就任 大学初指導のベリチック氏「夢がなかった」
米プロフットボールNFLの名将、ビル・ベリチック氏(72)がノースカロライナ大(ノースカロライナ州)のヘッドコーチに就任し、12日に同大で会見した。大学チームの指導は初めてとなる。 ベリチック氏はNFLのブラウンズとペイトリオッツでヘッドコーチを務め、24シーズン率いたペイトリオッツではスーパーボウルを6度制覇。レギュラーシーズンとポストシーズンで計333勝は歴代2位、ポストシーズン31勝は最多記録で、NFL史上最高のヘッドコーチとみなされている。米メディアによると、ノースカロライナ大とは29年12月の5年契約で最初の3年間は契約が保証され、年俸は1000万ドル(約15億2890万円)で成績により最大350万ドル(約5億3511万円)のボーナスが付く。 ベリチック氏は父スティーブ氏が1953年から3年間、同大でコーチを務めていた。チームの公式インスタグラムにはベリチック氏が3歳だった頃に同大の観客席に座っている写真と投稿。「コーチ、お帰りなさい」とコメントを付け加えた。ベリチック氏は会見で「夢がかなった。私は父と一緒に大学フットボールで育った。子供の頃は大学フットボールしか知らなかった」と話し、ロバーツ学長から自身のトレードマークであるグレーの半袖パーカーを受け取り笑みを浮かべた。 ノースカロライナ大が所属するアトランティックコースト・カンファレンスで最後に優勝したのは1980年。ベリチック氏はチーム強化へ向けてNFLで採用していたシステムやトレーニング方法などを導入する方針を明かし、「私は自分の仕事が好きで、コーチ業も好きで、選手との交流も好きだ。若い選手たちとエネルギーと情熱を持って働ける環境に来られて最高だ」と抱負を述べた。NFLに戻る意思を問われると「去るためにここに来たわけではない。長く続けたいと思っている」と答えた。