9日午後8時10分ごろ、京都府福知山市下天津の田んぼで、近くに住む所有者の男性（68）が、胸の刺し傷から血を流して倒れているのが見つかり、その場で死亡が確認された。福知山署によると、発見時には角を生やした雄のシカ1頭が田んぼの中にいて、同署はシカに襲われた可能性もあるとみて、司法解剖をして男性の死因などを調べている。 　男性は9日午後2時30分ごろ、家族に農作業に行くと告げて、田んぼに向かった。同6時ごろになっても帰らず、家族が近隣住民に相談し、警察へ110番通報。警察、消防、住民らが捜索して男性を発見した。近くにいたシカはすぐに逃げたという。 　田んぼの広さは約3500平方メートルで、周りを高さ約1・5メートルのシカよけのフェンスで囲んでいるが、南北に出入りができる箇所がある。 　男性は田んぼ南西側のフェンスそばに倒れていて、周囲に農作業の道具はなく、北側に駐車していた軽四自動車の中から草刈り機や長靴が見つかっている。