いつもの【豆腐】にのせるだけ!<老化を防ぐ>ちょい足し食材3選|管理栄養士が提案
豆腐を冷やして盛り付けるだけで完成する冷ややっこは暑い日の副菜として重宝しますね。ヘルシーで栄養があるイメージの豆腐ですが、実はビタミンがあまり含まれていません。この記事では豆腐に載せるだけでビタミンが強化できる食材の組み合わせを紹介します。 <写真>いつもの【豆腐】にのせるだけ!<老化を防ぐ>ちょい足し食材3選 ■豆腐の栄養 豆乳を主原料とする豆腐はたんぱく質が豊富な食材です。にがり由来のミネラルも豊富で、塩分の排出をコントロールするカリウム、骨の形成に関わるカルシウム、筋肉の収縮や神経の伝達に関わるマグネシウムを豊富に含みます。また女性ホルモンと似た作用を持つ大豆イソフラボンも大豆と同様に多く含まれ、血中コレステロールを低下させる働きがあります。 ■豆腐に足りない栄養素は? 冒頭でも述べたように豆腐は全般的にビタミンの含有量が少なめです。ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸などは含みますが、特に強い抗酸化作用を持つことで知られているビタミンA、ビタミンE、ビタミンCはほぼ含んでいません。 〈豆腐100g当たりのビタミン含有量〉 ・βカロテン(体内でビタミンAとして働く):0mg ・αトコフェロール(体内でビタミンEとして働く):0.1mg ・ビタミンC:0mg ■抗酸化ビタミンって何? 抗酸化ビタミンとは活性酸素を抑える作用を持つビタミンのことを言い、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの3つのビタミンが代表的です。活性酸素は紫外線、ストレス、生活習慣の乱れなど外部からの様々な刺激により生まれます。活性酸素が過剰になると身体が酸化して錆びたような状態になり老化のスピードが加速します。またがんや動脈硬化などの生活習慣病の原因となり身体に害を与えます。抗酸化作用を持つ食べ物を食べると活性酸素が増えるのを抑えたり、ダメージを受けた細胞の修復や再生を促してくれるので、老化や生活習慣病の予防に繋がります。 ■抗酸化力を補う!豆腐に合う食材3選 ■■トマト トマトはビタミンA作用を持つβカロテンとビタミンCが豊富です。またトマト特有の成分であるリコピンも強い抗酸化力を持ち、抗酸化力を高めるのに効果的な食材です。酸味のあるトマトは食欲が落ちていても食べやすく、夏バテ予防に効果的な食材です。食べやすいように細かく切り醤油やポン酢の他、塩麹をかけてもおいしく食べられます。 ■■大根おろし 大根にはビタミンCが含まれます。またすりおろすと組織が破壊されイソチオシアネートという特有の成分が生成されます。このイソチオシアネートもビタミンCと同様に抗酸化作用を持ち、老化防止に役立ちます。大根おろしには消化酵素も含まれているので、冷たいものを食べ過ぎて消化力が落ちている時にも積極的に摂りたい食品です。 ■■モロヘイヤ モロヘイヤは抗酸化ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが全てバランスよく含まれています。他にもビタミンK、ビタミンB群、カルシウム、鉄などビタミン、ミネラルが全般的にバランスよく含まれています。モロヘイヤは茹でてたたくとオクラのようなぬめりがでてきます。このぬめり成分が胃粘膜の保護にも役立ちます。豆腐と合わせるとぬめりが絡んでのど越し良く食べられます。 ■まとめ 食材は組み合わせて食べることで足りない栄養素を補い合うことができます。豆腐に1品足すだけなので、手に入れやすいものから取り入れてみてくださいね。 〈参考文献〉 食品成分データベース (mext.go.jp) 日本豆腐協会 (tofu-as.com) モロヘイヤ|とれたて大百科|食や農を学ぶ|JAグループ (ja-group.jp) トマトの栄養/トマトのちょっといい話 (japan-tomato.or.jp) 抗酸化ビタミン | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp) 活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp) ライター/田中ひろか(管理栄養士)
田中ひろか