仕事で繰り返される「不毛なやりとり」を圧倒的に減らす、トヨタ式《もっとも具体的》なスゴい方法…プロセスマッピングはこうして作る
多くの仕事をこなしていると、大量の仕事に追われたり、数字の積み上げを求められ「とにかくやるしかない」と目の前のタスクをこなすだけに終始してしまいがちです。成果や成長実感を上げることことをついつい忘れがちになってしまうことはありませんか。 【マンガ】5200万円を相続した家族が青ざめた…税務署からの突然の“お知らせ” そんな、仕事を「こなしてはいる」が「思うような成果が得られない」ときに、その問題を明確にし、真の原因を明らかにするコツやポイントを、前編記事<膨大なタスクのせいで「優先順位」が見えなくなるとき、その混乱から逃れる「唯一の方法」…トヨタ式の『ハイブリッド仕事術』に学ぶ>に引き続き、森琢也著『トヨタで学んだハイブリッド仕事術』(青春出版社)より一部抜粋・編集してお伝えします。
STEP 1 事前セットアップ
(1)場面を切り分ける 理想状態をイメージするために、まずは「対象となる仕事や業務」を細かく切り分けます。その仕事や業務を場面ごとに切り分けてから理想像を考えるようにするのです。 商談が苦手なビジネスパーソンですから、商談を場面ごとに切り分けていきしょう。 事前準備→資料提示→説明→アイスブレイク→質疑応答→クロージング……etc.というように分けられると思います。 (2)特に不安な場面や困る場面を特定 切り分けた場面のうちでも特に不安を感じる場面、問題が潜んでいるのではと思える場面を特定します。ここでは提示した資料の「説明」がうまくできないとします。
STEP 2 理想状態をイメージする
(1)うまくいったときの感触、相手の反応をイメージする 次に特定した場面の理想像をイメージします。これも漠然と考えてみてもなかなか思い浮かびません。大切なのは、うまくできたときの状態、感触、感覚を思い出したり、疑似体験したりすることです。ご自身の実体験が少ない場合には、先駆者や成功者の話を参考、うまくいったときの場面をイメージしてみましょう。 商談の例では、説明の場面でうまく話せたときの、相手の反応、リアクション、発言、表情、仕草がどうだったのか、それらをできるだけ具体的にイメージしてみましょう。イメージが湧かないという方は、自分自身がお客さんとして、クルマや保険、住宅の営業を受けたときのことを思い出してみるのもいいかもしれません。 (2)相手の反応を引き出した自分の取り組み・アクションは何だったのかを特定 うまくいったときの相手の反応を具体的にイメージできたら、今度はその反応を引き出した「自分の取り組み、アクション」は何だったのかを想像しましょう。 商談の「説明」の場面で、例えば相手が「メリットがよく理解できた」と笑顔を見せてくれたなら、「あなたはどのような資料を使ってどう説明していた」のでしょうか。 「あの難しい商談がうまくいったのは、見てすぐわかる資料を準備して、手短に説明したからだ」というのなら、それが商談の「説明」における理想像です。 理想像をイメージするときのポイントは、必ず「うまくいったときの相手の反応」→「その反応を引き出した自分のアクション」の順番で考えることです。