レギュラーシーズン4位の座を懸けた戦い。レッドハリケーンズは2戦続けて先制パンチを。ヴォルテクスは防御から攻める
大量リードから追いつかれ、一度は逆転を許した展開には反省もある。コベインHCも、相手からの圧力を受けたシーンや、規律を失い、相手にスキを見せた時間帯を改善点に挙げた。
それでも後半16分に逆転された後、連続トライを奪い返したところはチームの成長した点だ。 杉下主将は次戦に向けて、リードした場面でさらに点差を広げていくような一貫性が必要と肝に銘じた。
今回のメンバーには、前節の試合には途中出場して勝利に貢献したNO8ジョシュ・フェナー、SH山内俊央、SO呉嶺太が揃って先発に入った。 13番のジャージーを着る金勇輝は周囲を熱くする気持ちとタックルが魅力。思い切りのいいランが魅力のFB吉澤太一も、チームにモメンタムを与えるだろう。
スターターたちが前節同様先制パンチを見舞い、今回は、フィニッシャーがその勢いを高める役を遂行したい。 1万人超のファンがスタンドを埋めるなら、チームに特別なエナジーが生まれそうだ。
ヴォルテクスは5連敗中。今季の勝利は1月6日の釜石シーウェイブズ戦だけで、それ以来、勝利から遠ざかったままだ。 しかし前節(第9節)は、首位を走る浦安D-Rocksに6-7と迫った。豊田自動織機シャトルズ愛知に10-15(第7節)、NECグリーンロケッツ東葛に8-12(第6節)と上位チームに抗う試合もあり、勝利への距離は遠くない。
雨中戦となったD-Rocks戦では、残り数分まで6-0とリードしていたところから逆転された。 しぶとく守り、体を張り続けて攻撃力のある相手になかなか得点を許さなかった。
惜しくも敗れたものの、今村友基HC代行はチームと選手たちの成長を感じたようだ。 掲げている「成長し続ける」マインドが、パフォーマンスに繋がっていると感じている。
下位に沈んでいるのは攻撃力の不作がひとつの原因だ。今季9試合で奪った18トライはディビジョン2の6チームの中で最少。132得点も同様だ。 ただ、接戦に持ち込んだ試合が多いから1勝ながら勝ち点8。レッドハリケーンズ戦は防御の厚さはそのまま、攻守の切り替えから好機をつかみたい。