受験レースに出遅れた娘が「AO入試で慶応に行きたい」 綱渡りスケジュールでオンライン出願
入試方法は子どもの特性に合わせて選ぶ
2回目の面接では落ち着いて最後まで思いを伝えることができ、「逆質問までできた」とうれしそうな様子でした。涙の不合格を乗り越え、2回目でついに合格。1年前は「どこの大学に行きたいのかも、将来何がしたいのかもわからない」と言っていた娘に目標ができたことが何よりもうれしかったです。 娘の受験で痛感したのは、子どもの特性によって入試方法を選んだほうがいいということでした。絵やデザイン、レポート作成など手を動かすことが大好きで、対面で思いや熱量を伝えられる総合型選抜(AO入試)は、娘に合っていたと思います。今は入試が多様化しているので、子どもが自分で最善の入試方法が選べるように、多くの情報や選択肢を示してあげるのは、親の役割と言えるのかもしれません。受験直前は子どもだけでなく私もプレッシャーや緊張で押しつぶされそうになりました。でも、親の心配や不安は子どもをさらに追い詰めてしまうかもしれないと考え、極力ポジティブな言葉かけをするようにしました。 娘は大学4年になりましたが、相変わらずマイペースでスロースターターです。大学祭の実行委員会で要職につき、忙しい日々を過ごしていたら、すっかり就職活動に乗り遅れ、就職浪人が確定しました(笑)。就職活動の過程でようやく希望の業界や職種が定まってきたようで、「もう1年、最初から就職活動をやり直す」と宣言。やりたいことを見つけたときの娘の底力を知っているので、楽しみに見守りたいと思います。
朝日新聞THINKキャンパス