7.28埼玉「超RIZIN.3」で実現の朝倉未来vs平本蓮が「負けたら引退マッチ」となった理由とは?…この戦いに勝負論はあるのか?
そういう試合に勝負論はあるのだろうか。 榊原CEOは「あります」と即答した。 「平本のMMAファイターとしての力量は、この前のYA-MAN戦だけでは判断しきれないところがあるが、間違いなく進化している。朝倉未来の直近はYA-MAN戦で不覚を取ったが、あれはキックルール。総合格闘技、MMAというスポーツで言うとレベル的に違うのかなと思いつつ期待が持てるところまでは来ている」 試合は平本の打撃vs朝倉の組み&グランドという構図になるだろう。 朝倉は平本の現在地を冷静に分析している。 「MMAの選手としては、まだまだ。組み、スクランブルとか…打撃は上手いが威力威力もない。一回もKO勝ちもしていない。普通にやれば僕が勝つ」 K-1出身の平本の打撃スキルは朝倉を上回るがYA-MANのような一発の破壊力はない。ただコツコツと打撃でペースを握られ、つかまえきれないまま、判定に持ち込まれるのが朝倉にとって最悪のケース。平本は「ブレイキングダウンルールにのっとって、1分以内で倒します」と宣言。一方の朝倉は、対照的に「なるべく長い時間をかけて痛めつけようかなと思います」と返した。 この試合では、さいたまスーパーのスタジアムバージョンが2009年の魔裟斗の引退試合以来、15年ぶりに採用される。観客席の配置が代わり、4万人以上の観客動員(公式は3万7000席)が可能になる。 榊原CEOは「真夏の格闘技の祭典にしたい。2005年のPRIDE時代の最多記録は破りたい」との目標を明かした。過去の最多動員は2005年の大晦日に開催されたPRIDE男祭りで記録された4万9801人。メインカードとして吉田秀彦と小川直也の柔道の元五輪メダリスト同士の因縁マッチが組まれた。榊原CEOは、朝倉vs平本の戦いをその伝説の因縁マッチに重ねる。 「強さを競うだけでなく、それぞれの存在意義、生き様をかけた戦いになる。他の選手に負けてもいいが、こいつにだけは負けたくない、こいつに負けたら引退するしかない、という戦い。小川直也と吉田秀樹彦も互いの存在意義を全否定して戦った。それに近い。ミスタープライド(RIZIN)決定戦」 榊原CEOは興奮していたのか、珍しくPRIDEとRIZINと言い間違えたが、平本は、配信会社の人間が「平本がSNSで絡めば視聴数が伸びる」と驚くほどインフルエンサーとしての影響力を持つ。 榊原CEOも「平本はカリスマ性も求心力もある。ファッションリーダーみたいに、プロのアスリートって、ファンがライフスタイルや着るものを含めて真似したいりして人気が出る。そこに実力が追いついてきた」と評価している。 片や“元祖”ユーチューバー格闘家として支持層を広げてきた朝倉も、このタイミングでXを復活。大会までの約4か月に2人が因縁ストーリーを積み上げる土台も整った。 (文責・RONSPO編集部)
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