ハピネッツ、Bプレミア参入困難に…本拠地となる新県立体育館の入札不調で審査間に合わず
秋田県は1日、2028年秋の開館を目指している新県立体育館の整備・運営事業の一般競争入札を取りやめたと発表した。同館は、プロバスケットボール・Bリーグ1部(B1)の秋田ノーザンハピネッツの本拠地となる予定で、クラブにとっては26年から始まる最上位カテゴリー「Bプレミア」への参入条件にもなっている。最終審査は12月に行われることから、初年度からの参入は困難な見通しとなった。
県スポーツ振興課によると、入札期限の1日午後3時までに書類を提出した参加希望者がなかった。入札は7月に公告され、8月までに4グループから参加表明があったが、その後に4グループ全てから辞退する旨の意向が示された。資材価格や人件費の高騰などが原因という。
今後、改めて入札を行うために各グループにヒアリングを行って問題点を精査する。公告時期は未定で、12月までに事業者を選ぶのは困難だが、同課の担当者は「Bプレミアに参入できるよう、Bリーグやハピネッツと協議したい」としている。体育館の28年秋の開館は引き続き目指すという。
クラブはBプレミアに参入するための3条件のうち、「入場者基準」と「売上高基準」の二つはクリアしている。ハピネッツの水野勇気社長は、「アリーナ課題をクリアし、審査に合格できるよう関係各所と調整していきたい」とコメントを発表した。
1日夕方、県庁で報道陣の取材に応じた佐竹知事は、人件費の高騰が入札不調の主な要因だとし、今後の入札については、「議会に相当な額のプラスを認めていただけるかどうかにかかっている」と述べた。