ヒグマ目撃数、有害捕獲頭数大幅減 知床世界自然遺産地域科学委
知床世界自然遺産地域科学委員会は19日、今年度第2回ヒグマワーキンググループを北海道釧路市内で開き、知床半島におけるヒグマ管理の方針について検討した。 報告によると、2024年度のクマ目撃件数(10月末現在)は、斜里町が1034件(前年度1988件)、羅臼町が116件(同515件)、標津町が40件(同82件)と大量出没した前年度から半減した。有害捕獲頭数も斜里町が18頭(前年度80頭)、羅臼町が4頭(同66頭)、標津町が7頭(同13頭)と大幅に減少。今年目撃が減少した原因は、餌資源が昨年よりよく、さらに昨年の大量出没で捕殺が増え、一時的に個体数が削減された効果と考えられるとしている。 クマの大量出没と捕獲頭数急増で計画期間内の雌捕獲数上限108頭を上回ったことから、道のヒグマ管理計画で検討されている「個体数管理」の導入も含めた管理計画の見直しなどを議論した。