梅田に近くて安い狙い目エリアは、梅田西方の淀川を越えた西淀川区

杭瀬駅周辺（写真／PIXTA）

5位以降には価格相場が同額の駅も数多く並んだ。価格相場2180万円の5位には4駅がランクイン。そのうち梅田駅までの所要時間が最も短い約17分で、乗り換え0回だったのが阪神本線・杭瀬（くいせ）駅だ。4位・千船駅とは1駅しか離れていないが、両駅間を流れる左門殿川が府県境になっており、千船駅は大阪府内にある一方で杭瀬駅は兵庫県尼崎市に位置している。阪神本線に乗ると6駅・約13分で大阪梅田駅に着き、そこから歩いて約4分で梅田駅に到着する。 杭瀬駅のホームは3階、改札は2階にあり、改札前の2階と高架下の1階部分では100円ショップやドラッグストア、スーパーなどが入ったショッピングセンター「ヨッテ杭瀬」が営業中。駅を出て左門殿川方面に向かうと家電量販店を併設したホームセンターとスーパーもある。さらに駅の北側には、6つの商店街と3つの市場が広がっており、飲食店も豊富。多彩な商店がひしめき、歩くだけでも楽しい街並みだ。 トップ20には私鉄沿線の駅が多いが、5位にはJR沿線からもランクインした。大阪市平野区に位置する加美駅はJR関西本線の駅で、3駅先の天王寺駅に出てから大阪メトロ御堂筋線に乗り換えると梅田駅まで計約30分で行くことができる。この駅は関西本線のなかでも「大和路線」の愛称で呼ばれる区間にあり、天王寺駅とは逆方面の普通列車と快速を乗り継ぐと奈良県にある法隆寺駅まで約22分、奈良駅までは約35分だ。 加美駅の南口側には八尾街道が東西に通っており、街道沿いには平野区のサービスセンターやホームセンターが立っている。街道を越えるとスーパーもある住宅街が広がり、市立の小学校や中学校も。また、駅北口を出て徒歩1分ほどの場所におおさか東線の新加美駅があるため、周辺住民は2路線を利用することができる。新加美駅前から北に真っすぐ延びる道には飲食店やベーカリー、ドラッグストアや100円ショップなどが並ぶ商店街が続き、交差する大通り沿いにもスーパーや飲食店がある。また、加美駅から北東へ15分ほど歩くと府営公園「久宝寺緑地」へ。頭上を通る近畿自動車道をはさんで東地区には夏季オープンのプール、北地区にはアスレチック遊具のある広場や幼児向け遊具広場、BBQエリアがあり、子ども連れで楽しく過ごせそう。 トップ20のうち梅田駅までの所要時間が最短だった駅も見てみよう。それは20位にランクインした、大阪市西淀川区の阪神本線・姫島駅。4駅・約7分で大阪梅田駅に着き、そこから梅田駅は徒歩約4分なので所要時間はわずか計約11分となる。価格相場は2580万円なので1位に比べると高く感じるが、梅田駅よりは4500万円以上も安い相場だ。立地を見てみると4位・千船駅の隣駅。北に神崎川、南に淀川が流れ、東に25分ほど歩くと3位・福駅にたどり着く。福駅の隣は1位・出来島駅であり、そこから神崎川を渡りつつ15分ほど歩くと4位・千船駅に到着。さらに千船駅から姫島駅とは逆方面に1駅進むと5位・杭瀬駅がある。トップ20のうち1位・3位・4位・5位・20位の5駅は、梅田駅から見て西側にあたる淀川にほど近いエリアに集中する結果となった。