【2024パリ五輪】海外の報道カメラマンが厳選! 注目の女性アスリートを収めた“決定的瞬間”
女性参画をリードする2024パリオリンピックでは世界200超の国や地域から、約1万人のアスリートたちが参加。本大会は、ジェンダー平等を理念の一つに掲げオリンピック史上初めて「男女の選手数が同数」となり、男女平等の精神を反映していると話題になっている。 【写真】2024パリ五輪、セレブ&アスリートの豪華衣装まとめ
また選手村には育児室が設けられるなど、競技と子育てを両立するアスリートを支援する取り組みが注目された。
しかしスポーツ界の指導者に目を向けると、女性指導者の活躍が広がらない現実もあり男女の埋まらぬ差もある。また国際オリンピック委員会 (IOC)の2020年の調査によると、「オリンピック競技大会の公認コーチのうち、女性は平均10%」「オリンピックにおける公認メディアスタッフのうち、女性は平均20%」というデータが出ており、大会全体でみたときのジェンダー平等に関しては、課題が残っている。
メディアが女性のアスリートに注目して発信する意義とは
ユネスコの調査(2018年)によると「スポーツメディアにおいて女性に関するコンテンツは4%」、「スポーツニュースのうち女性に関する内容は12%」と報告があり、意識していないと気づきにくく、このデータに驚きのある人も多いのではないだろうか。 オリンピックや他の主要な国際大会には、わずかな例外はあるもの女性が活躍するスポーツやアスリートの報道は世界的にみて少なく、その報道は男性のスポーツに光を当てたものになっているのが実情のようだ。 そういった女性アスリートの報道が少ないという背景もあり、その差があった場合は補っていく…、公正(Equity)という考えが重要となってくる。つまりは意識的に、メディアは女性のアスリートにフォーカスし、発信していく必要がある。いまはその過渡期なのだ。
「撮影罪」から除外された「アスリート盗撮」
では、アスリートたち(とりわけ女性選手)の報道に関して、彼女・彼らをどのように守っていくべきなのか。 ネット上には卑劣なアスリート盗撮画像があふれるなか、昨年(2023年)盗撮を罰する「撮影罪(性的姿態等撮影罪)」が施行されたが、ユニホーム姿のアスリートの胸元や臀部(お尻)をねらって撮影する、“いわゆる”「アスリート盗撮」は規制の対象外となっている。 パリオリンピックでは、極めて悪質な赤外線カメラによる盗撮を防止するための新素材が(バレーボール、卓球、ホッケー、近代五種、アーチェリー、ライフル射撃の)ユニフォームで採用されるなど対策がされているが、技術面だけでなく、社会全体が関心をもち、問題意識を高く持つことが、その解決の最も有効な手段であることは忘れてはいけない。 スポーツにおけるアスリートが活躍した瞬間の写真は、歴史に残る奇跡の一瞬にもなり得る。そして、貴重な記録として、私たち観客の心に残るものになるのだ。