それって“とるだけ育休”かも?「男性育休白書」に見る育休実態、男女間に差のある満足度に注目
「男性社員1カ月以上の育児休業完全取得」を推進している積水ハウスが、「男性育休白書2024」を発表した。男性の育休取得率と取得日数は過去最高になったが、「とるだけ育休」疑惑もあるようだ。詳しく見ていこう。 【今週の住活トピック】 「男性育休白書2024」発表/積水ハウス
男性の育休取得率・取得日数が増加。2人目の子どもで初取得も多い
積水ハウスでは、2019 年から継続して、男性の育休にまつわる実態把握調査を行っている。6回目となる今回は、子育て中の男女(男性は自身の育休について、女性は男性の育休について回答)9400人に調査を行った。 その結果、男性の育休取得率は27.3%、育休取得日数は平均29.9日となり、どちらも過去最高を更新した。育休を取る男性の増加や取得日数の長期化がうかがえる結果だ。 なかでも、2人以上の子どもがいる男性で「2人目以降で初めて育休を取得した」割合は36.8%と高くなっている。1人目のときよりも職場の男性育休への理解が進んだと考えられる。さらに、1人目も2人目も育休を取った男性では、2人目以降の育休取得日数の平均が129.9日とかなり長くなっている。1人目の育休の経験から必要性を実感し、より長く取得したいという意向が働いたようだ。
男性の育休取得は家族の絆を強くする!
男性が育休を取って家事・育児に参加することは、家族にとってさまざまなメリットがある。 「男性の育休取得が普及するとどんな効果があると思うか」という問いに、「子どもとの絆が深まる」(83.5%)、「父親の子どもへの関心が高まる」(82.1%)、「家庭内の負担が夫婦とも軽減される」(73.9%)、「特に女性の家事・育児の負担が軽減される」(73.8%)、「夫婦関係・パートナーとの関係が良好になる」(73.2%)などと、良いことづくめだ。 特に、「夫が育休を取得し職場に復帰した後、妻に夫婦間で家事・育児のチーム意識が強くなったか」と聞いたところ、24.3%が「チーム意識が強くなった」と回答した。ただし、男性の育休取得日数が「1週間未満」では13.3%でしかない。取得日数がある程度長くないと、“ワンチーム”の意識にはなりにくいということだ。