フーディーは“匂わせ”で子供っぽさを回避!マルジェラとロエベの好例アイテムで解説
抜け感がある反面、一歩間違えると子供っぽくなるフーディー。 だからこそ、上質素材を贅沢に使ったプレミアムなブランドの“青”が頼りになる。 ▶︎すべての写真を見る それも大きなロゴに頼らない、さりげなく匂わせる程度にブランドらしさを滲ませた一着を厳選。わかる人にはわかる。それで十分なのだ。
青いフーディー
昨今、“匂わせ”という言葉にはネガティブな印象がつき纏うが、ことファッションにおいては匂わせるくらいがちょうどいい。 ブランドロゴがどーんと入った服を否定するつもりはないけれど、ときにそれはアピール過剰に映る。今回の青いフーディーは、そんな“ロゴどん”に頼っていない。しかし、見る人が見れば正体は瞭然。 「ロエベ」のパーカは、随所に小さく配したロゴに加え、リアルなヴィンテージ感の表現が見事。今夏に似たデザインのTシャツが出ていたこともあり、ツウな人ならピンとくるだろう。 太陽に灼けたようなフェード加工や、レトロな薫りのする色使いに、ヴィンテージへの見識が深いジョナサン・アンダーソンらしさを感じる。大きなロゴはなくとも、個性がしっかり表出している。
一方、「メゾン マルジェラ」のニットパーカは、本来隠れている縫い目などを露出する“デコルティケ”、そして背中の4本の白いステッチにブランドのアイデンティティが表現される。 カシミヤ・ウール混紡素材の着心地も極上。これくらいのさりげない匂わせなら、諸手を挙げて歓迎したい。 ただし、たとえ一流ブランドのフーディーであっても、元来はスポーティなアイテム。グレーのスラックスや清潔感のある“白”を上手に使い、ラフさを抑えつつまとめるのが王道だ。 清水健吾=写真 川田真梨子=スタイリング 早渕智之=文
OCEANS編集部