オラチオ・パガーニの夢が実現!「美と科学が融合」する会社へと「モデナデザイン社」が再誕…「世界で最も美しいクルマを創る」こだわりとは
最先端技術と人間のプロフェッショナリズムの価値
「20年以上もの間、私たちは原材料からの機械加工技術を用いて部品を製造してきました。アルマイトや研磨のような工程では、機械的な繰り返しは許されません。どんなに高度な機械であっても、細部をとらえる職人の訓練された目に取って代わることはできないのです。 私たちは、卓越性とは職人技の賜物であり、各部品は手作業で仕上げられ、長年の訓練と経験によって磨かれた並外れた器用さと専門知識の産物であると固く信じています」 とモデナデザインの最高業務責任者、アントニオ・ジェラルディ氏は語る。 この施設には、原材料を成形するための高速CNCフライス盤、自律型マシニングセンター、高精度立型CNCフライス盤など、さまざまな素材を加工するための専用機械が備えられている。 また、複合加工機や独自の仕上げを行うためのシステムもあり、目の肥えた顧客の要求にも応えている。高度なロボットシステムによって管理された工作機械は、週7日、1日20時間以上の連続稼働を保証している。
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「CNC」とはコンピューター・ニューメリカル・コントロールの略で、工作機械の移動方向や速度などをあらかじめプログラミングし、高い精度で工作の数値制御を行う技術ということである。ユートピアに使われる700点の部品を製造すると言うが、ここまで多くの部品を自社ともいえる施設で製造する例は珍しいのではないだろうか。 通常部品を外注する企業にその技術力がなかったのか、また高度な技術力を自社で備えることで技術流出を防ぎたいのかその真意はわからないが、パガーニの技術への徹底した追求の姿勢を感じることができる。また、ほかの最先端産業の部品製造を行なっていることも自動車製造技術に大きな影響を与えるであろう。 ユートピアではそのパフォーマンスを実現するためにカーボン・チタン(HP62-G2)やカーボトリアックス(HP62)、航空機グレードのアルミニウム合金などの珍しい素材を使用している。またノブ、ダイヤル、ボタン、レバーなどはアナログ技術の追求により美しさと機能性を高めている。 ダ・ヴィンチの言葉のように美と科学が融合する場所がこのモデナデザインであり、美と科学を追求するパガーニがパガーニであり続けるためになくてはならない存在なのだと感じる。
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