「中食」のオリジナルレシピで全国優勝 福知山淑徳高チーム、地域の食文化生かした丼と弁当を考案
全国の高校生がオリジナルのレシピを考案して競い合う「高校生対抗レシピコンテスト2024『美味しいキッチン』選手権」で、京都府福知山市正明寺、福知山淑徳高校調理系列の2年生2人のチームが優勝した。同校は昨年、一昨年の大会で続けて準優勝だったが、今回念願のトップに輝いた。 コンテストは昨年まで鉄板を使った料理で競っていたが、今年は、スーパーなどで調理された食品を家庭内で食べる「中食」がテーマ。スーパーマーケット・しずてつストア(本社静岡市)で実際に販売することを想定した弁当と丼の2品を考案し、審査を受けた。 24校の95チームから応募があり、一次の書類審査を通過した9校9チームが9月に、静岡市内で開かれた最終審査会に出場した。
静岡の特産物に生麩、湯葉合わせ
優勝した淑徳チームは荒木美玖さん(桃映中出身)と西垣葵さん(豊岡市・出石中出身)でつくる「竹Honeys」。丼は「十宝菜~おいしさの宝物」で、おこげのごはんの上に、静岡特産のチンゲンサイなど10種類の野菜、京都の食文化を代表する生麩を豚肉で巻いたものなどをのせた。あんには静岡特産のわさびと京都の湯葉を加えている。 弁当は「生麩のミルフィーユ煮」。おかずとしてレンコン、ナガイモ、エビなどが入ったぷりぷりとした食感のまんじゅう、生麩と大葉を重ねて豚肉で巻いたものなどを組み合わせ、開催地静岡と地元京都の食の魅力を融合させた。 最終審査会では、丼と弁当をそれぞれ40分間の制限時間内で調理。食材の活用や見た目、チームワークなどで競った。淑徳チームは大勢がいる慣れない環境の中で、練習の成果を発揮し、高得点を獲得して優勝した。 淑徳チームの弁当は商品化され、11月にしずてつストアで販売される予定。 荒木さんは「優勝できてとてもうれしい。試作の段階では味が安定しませんでしたが、本番では2人で味を確認しながら作ることができました」と言う。 西垣さんは「全国大会出場は初めてで、めちゃくちゃ緊張しました。高い目標を掲げたプレッシャーもありましたが、2人で協力して調理し、優勝することができました」と喜んでいる。