全国平均は13%なのに約70%で断トツ!! 愛媛県の自転車ヘルメット着用率、ぶっちぎり1位の謎
全員に配布って、ものすごいお金と手間がかかりそうですね......。無償での配布になった背景には何があったんですか? 「ヘルメットは安いものではないので家庭の負担軽減を図りたかったのと、着用の浸透を大幅に進めるのも目的でした。もともと着用している人が少ない中、一気に着用を広げるには無償配布の必要があるという結論に至りました。 そして当然のことですが、高校生に着用を義務づけるからには県庁の職員もヘルメットを着用するようにしていきました。 最初は県庁内でもヘルメットに抵抗がある人もいたと思いますが、定期的に着用調査を行なって、着用していない職員にはその場で指導するなどして職員が県民の模範となるように取り組んできました。今では県庁の職員で自転車通勤時にヘルメットを着けていない人はいないと思います」 高校生以外の県民に着用を呼びかけるために、どのような施策を取っていますか? 「交通安全教室やフィールドワークを実施して、県民の交通安全への意識を高める活動をしています。自転車に限っていうと、ヘルメット着用を呼びかけるためのチラシを作製して配っています。 ほかには、消防防災安全課主催で交通安全に関するCMコンテスト『えひめ自転車交通安全CMコンテスト』を開催しています。県民から手作りのCMの企画案を募り、優秀作品は愛媛の地方局である南海放送で実際にCMとして放送されます。 昨年の同コンテストで『大人もヘルメットをかぶろう』部門特別賞を受賞した作品は、高校生を含む子供世代が大人にヘルメット着用を呼びかける動画でした。 私たちは最終的な目標としてヘルメット着用率を100%にして、できるだけ自転車乗車時の事故によるケガを減らしていければと考えています。そのために、大人世代の着用率をさらに上げていくことを中期的な目標にしています」 子供世代から大人世代への呼びかけは効果がありそうですね。