ベンチ外続く38歳DF長友佑都が見つめるピッチ内での活路「それこそビニシウスと戦うとか…」
ベンチ外という立場でも日々、日本代表チームを盛り立てているDF長友佑都(FC東京)だが、出場への意欲は決して失ってはいない。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 今年3月の北朝鮮との2連戦(1試合は没収試合で中止)でカタールW杯以来の復帰を果たし、初戦の北朝鮮戦(◯1-0)こそベンチ入りしたものの、その後は6試合連続でベンチ外。とりわけ6月から導入した“攻撃的3バック”布陣では本職SBのポストがなく、DF菅原由勢(サウサンプトン)ですらも出場機会を得られない状況にあるという中、長友も虎視眈々と出番を狙っている。 「自分は持ってるんで。最終的に自分はピッチに立っているなという自信がある。全然焦ってないし、悔しい気持ちを良いエネルギーにしてポジティブに変換できる。大事な時に自分がいるぞというのを日本国民の皆さんに見せられたらなと。そう意気込んでいます」(長友) インドネシア入りした11日、長距離移動を終えたばかりの欧州組の大半がホテルでコンディション調整を行ったため、ピッチで全体練習を行ったのは6選手のみ。その中で長友はDF関根大輝(柏)、DF高井幸大(川崎F)、MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)といった代表経験の少ない国内組に積極的に声をかけながら練習に励み、基準の高いプレーを続けるMF堂安律(フライブルク)とともに、少人数のフィールド練習を“代表クオリティ”に仕上げていた。 練習後にはルーティーンのラントレーニングにも取り組み、試合に向けて負荷調整を欠かさない姿はもはや恒例。練習ではボール回しやシュート練習などで明るい声を出し続けており、ムードメーカーとしての仕事に注目が集まりがちだが、2010年の南アフリカ大会から4大会連続でW杯のピッチに立ち続けてきた大ベテランが、選手としての準備を怠らない姿勢は周囲の選手にも大きな影響を与えている。 その積み重ねはもちろん、W杯出場権を争う真剣勝負や、代表復帰当初から公言してきた5大会連続のW杯の舞台で発揮するつもりだ。 そんな長友がいま見据えているのは試合終盤の守備固めや、相手のキーマン潰しでの起用。「勝っている状況もそうだし、試合を締める時、ウイングで速いドリブラーが来た時。相手のレベルが高くなるほど相手のウイングは怖い選手になる。そこを1対1で止めるとか、他の選手にない強みを持っているのでそこで勝負できれば」と意気込む。 現在はウイングバックに攻撃的なアタッカーを起用し続けている森保一監督だが、このシステムを今後も使い続けていく場合、守備シフトの選択肢も持っていることは間違いない。 自身の活路を見つめた長友は「相手がレベルが高くなればなるほど自分を必要としてくれるんじゃないかなと思う」と断言。「それこそブラジル代表のビニシウスと戦うとか、速い選手は他にも世界にはいるけど、そこと戦うとなった時にどうするのかという選択肢を監督にしっかり与えられるように、どうするのかという選択肢を監督にしっかりと与えられればなと。そこには自信を持って、しっかり準備したい」と情熱をたぎらせた。