お通じをよくしたければ「便意がなくてもトイレに」。ただし「入っている時間は5分以内!」と鍼灸接骨院院長が警告するワケ
令和4年の国民生活基礎調査によると、男性の2.5%、女性の5.1%が便秘を訴えているそう。そのようななか、「骨盤の後傾によって曲がった現代人の直腸を真っすぐに伸ばして便秘を撃退する<直腸ストレッチ>」を考案し、テレビや雑誌を通して発信しているのは、アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長の高林孝光さん。先日『スッキリ出る!直腸ストレッチ』を刊行された高林さんは、「良質で規則正しい睡眠によって、快適で規則正しいお通じがつくようになる」と言っていて――。 【書影】現代人の直腸は曲がっている!?高林孝光『スッキリ出る!直腸ストレッチ 一日3分で「出口の詰まり」を取って便秘を解消するセルフケア』 * * * * * * * ◆良質な睡眠は自律神経のバランスを整える 便秘、とくに大腸の動きが不規則になって起こる「けいれん性便秘」は自律神経が大きく関係しています。 自律神経には、活動時(緊張時)に優位になる交感神経と、休息時(リラックス時)に優位になる副交感神経があり、両者はヤジロベエのようにバランスをとり合うことで、健康な状態を保っています。 ところが、ストレスや環境の変化などにより、交感神経が過剰に優位になると、大腸が過緊張を起こし、蠕動運動が弱まって便秘となるのです。 この自律神経のバランスを整えるのに深くかかわっているのが、睡眠です。良質で規則正しい睡眠によって、快適で規則正しいお通じがつくようになるのです。
◆「睡眠ホルモン」の異名を持つメラトニン 良質な睡眠の第一歩は、毎朝決まった時間に起きることです。 よく休日に「寝だめ」をする人がいますが、睡眠の貯金は不可能なばかりか、睡眠のリズムが不安定になってしまいます。平日はもちろん、休日も同じ時間に目覚めるように目覚まし時計をセットしてください。 目が覚めたら、まず部屋のカーテンを開けて、朝日を浴びます。こうすることで、脳からのメラトニンの分泌を抑えることができます。 「睡眠ホルモン」の異名を持つメラトニンには、睡眠と覚醒のリズムを整え、自然な睡眠へ誘う作用があります。メラトニンは起床してから14~16時間後に徐々に分泌され、分泌のピークを迎えると眠気を覚えるようになります。こうして睡眠のリズムが整うわけです。