「すさまじい雨」山形・秋田で河川氾濫 土砂崩れや浸水…不明者も
救助要請を受け、駆けつける道中、被害にあった人もいました。田んぼで横転していたのはパトカーです。26日夜、一般人3人の救助要請を受け、2人の警察官が出動したといいます。しかし、現場に向かう途中、橋の近くで流されたとみられ、行方不明に。朝から懸命な捜索活動が行われていました。 午後3時頃、現場近くにはブルーシートを運ぶ消防隊員らの姿がありました。現場近くの下流で男性1人が心肺停止の状態で発見されたのです。行方不明になった警察官の1人とみられています。 記者(山形・新庄市、26日午後5時過ぎ) 「パトカーなど車が流された現場に来ました。今は雨はやんでいますが、まだあのように車が点在しているのがわかります。その横には多くの救急隊員や救急車両も見えます」 その近くには家族でしょうか、じっと現場を見つめ、涙を流す人たちの姿もみられました。
広い範囲で被害をもたらした“記録的豪雨”。 住人(山形・酒田市) 「水はこの辺まで来て、上に上がるぎりぎり程度まで。もう少しで上がるところでした」 一時、自宅の前が川のようになっていました。 住人 「足を入れるとすくわれるような感覚。激流というか」 「(物が)浮き上がって全部ゴミに出さなければならない」 断水も発生しているといいます。 住人 「(断水の)回復がいつになるかわからないですけど」 「ずーっとすごい雨。あんな雨見たことないです、いままで」
秋田県でも24日の夜から記録的な大雨となりました。 一夜明けた上小阿仁村。 記者(26日午前6時前) 「目の前が湖のようになっています」 村内を流れる五反沢川の水が道路にまであふれ、流木が押し寄せました。その寸断された道路の前で立ちつくしていた男性。 地元住民 「短時間にかなり激しく降って、そのあと堤防が決壊して」 上空からみると、堤防が決壊した様子がはっきりと分かります。茶色く濁った水が広い範囲をのみ込みました。
早朝から道路の泥かきなどに追われていたのは、北秋田市阿仁合地区の住民です。朝までの24時間で245.5ミリ、7月の観測史上最大の大雨に見舞われました。 家屋への浸水被害も出ています。 ──どこから入ってきた? 薬局店店主 「最初はここ。ここからあふれてきた」 未明に扉の隙間から薬局の店内に水が入ってきたといいます。その高さ15センチほど。さらに住宅部分も浸水。 薬局店店主 「家に(水が)入ったのは生まれてこのかた初めてです」 山形県と秋田県では30日まで大雨となる恐れがあり、引き続き土砂災害などへの厳重な警戒が必要です。