世界的なスポーツブランド「ナイキ」のポストコロナ戦略
クッション性の高いスポーツ靴に定評があり、傘下にコンバースも持つ(写真:ブルームバーグ)
アメリカ市場に上場している注目銘柄を取り上げる連載企画「はじめての米国株」。今回は、ニューヨークダウにも採用される世界的なスポーツアパレルメーカーである ナイキ (ティッカー:NKE)に注目してみたい。 同社は高いブランド力や、高機能な製品を開発・投入することなどで、顧客からの支持を得ている。世界の人口増加と、コロナ禍を経た人々の健康志向の高まりなどによって安定成長が期待される企業である。 ナイキは1967年にオレゴン州で設立した。売上高の6割を占めるスポーツシューズを中心に、スポーツ用品を展開している。高性能な製品から気軽なスポーツウェアまで幅広いラインナップをそろえており、売上高は年間467億ドル(2022年5月期実績)と、スポーツ用品メーカーでは世界最大級。売り上げの約95%を占める「ナイキ」ブランドのほか、「コンバース」も傘下に有している。 スポーツ用品店やデパートなどへの卸売りが売り上げの中心だが、直営店や自社運営の通販への注力によって、同社は直販(Eコマース含む)の比率を高めてきた(店舗はアメリカに300店舗以上、海外に700店舗以上を展開)。売上構成比は、卸売:直販が58:42。地域別の売上構成比は、北米:欧州中東アフリカ:中華圏:その他が、41%:28%:17%:14%となっている。
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