仙台は次世代を担うラーメン店の宝庫!ラーメン官僚が太鼓判を押す、新進気鋭の4軒
名店1. 仙台屈指の実力店「麺屋 霜月」
最初にご紹介するのは、2024年6月にオープンした「麺屋 霜月」。 店舗の場所は、JR仙石線・陸前高砂駅から直線距離で約1.5km。決して歩けない距離ではないように思えるが、駅と店舗の間に七北田川が挟まり、直線距離上に橋が存在しないため、実質的な距離は2km以上あるだろう。 店主は、仙台市屈指の実力店「中華そば太平楽」の富田店の初代店長その人。 「太平楽富田店」が早朝6時半から朝ラーメンを提供する営業スタイルを取っていることもあり、こちらの「麺屋霜月」でも、同じく午前6時半に店を開け、午前10時まで朝ラーメンを提供。 ちなみに、朝ラーメンが食べられる10時までの時間帯においても通常メニューが合わせて提供され、午前10時以降は、通常メニューオンリーの提供へとシフト。
中休みを挟まず、6時半から14時半までの8時間通しで営業するスタイルは、食べ歩きの行程を組むに当たって非常にありがたい仕様。 訪問日当日、私が同店に辿り着いたのは11時過ぎ。朝ラーメンの提供は既に終了していたが、より計画的・効率的な食べ歩きをお考えの方は、朝食として「霜月」の1杯を食し、時間的余裕をもって、2軒目以降の訪問に臨めば良いだろう。 現在、同店が提供する麺メニューは、屋号を冠した「霜月麺」に加え、「油ソバ」「朝ラー」など。看板商品は、店側自らが“当店の「冠」らーめん”と謳う「霜月麺」だ。
なお、麺を「太麺」と「細麺」から選ぶことが可能であり、私は「霜月麺」の「太麺」を指定。 待つこと数分。恭しく眼前へと供された「霜月麺」のスープは、朴訥な体を装いながらも、実態はギミックの粋を凝らしたもの。甘辛く訴求力のあるカエシの風味が、食べ手の意識を丼へと向かわせる「序盤」、アゴの芳香が雄々しく立ち上がる「中盤」、カエシのコクとアゴの煌びやかな風味が溶け合い融合し、味蕾を歓喜させる「フィナーレ」にいたるまで、確かなストーリー性を感じさせる逸品だ。