ウィリアム皇太子が得る「個人的な年収」コーンウォール公領だけで45億円超に。使い道に賛否両論
コーンウォール公領は、国王エドワード3世が1337年、息子のエドワード皇太子に「収入源を与えるため」に創設したものです。それから700年近くが経過した現在、公領は十分に、その「役割」を果たす存在となっています。 【写真】ウィリアム皇太子よりお金持ち!「英国一結婚したい男」と呼ばれたイケメン貴族 ウィリアム皇太子は2022年9月、エリザベス女王の逝去とそれに伴う父チャールズ国王の即位と同時に皇太子となり、コーンウォール公爵となりました。 公領が保有するすべての財産を受け継いだ皇太子は2024年度(2023年4月~24年3月)、公領から約2310万ポンド(約45億5000万円 )の収入を得たといいいます。公領が7月24日、公開した年次報告書で明らかにしました。個人的な収入となるこの資金を、皇太子は執務室の運営と慈善活動、そして自身の子どもたちの将来のために使用するそうです。
それでも、君主制の廃止を訴える団体、「リパブリック」のグレアム・スミス代表は、公領が存在すること自体が「中世への逆戻り」だと批判しています。新たに公表した声明で、皇太子が受け取った巨額の資金は、コミュニティーのために使用されるべきだと訴えました。 「公領は国の財産です。公領があげる利益は、2人のビリオネア(保有資産10億ポンド以上の大富豪)たちではなく、公共サービスと地元コミュニティーに振り向けられるようにすべきです」 イギリスには、コーンウォール公領のほかにランカスター公領があります。この公領が生み出す多額の利益は、国王の「個人的な」収入になっています。国王はそのほかにも、政府から王室助成金を受け取っています。
いっぽう、ウィリアム皇太子の年収を公表した王室関係者は、皇太子とキャサリン皇太子が昨年、それぞれが特に重要だと考える問題に取り組む慈善団体への寄付を行っていたこたことについても説明しています。 具体的な寄付額については公表していないものの、それらの団体には、ロンドン航空救急サービスやメンタルヘルスの問題を抱える人々を支援する「シャウト」などが含まれるほか、ウクライナ戦争で被害を受けた人たちを支援する活動や、カリブ海諸国を直撃したハリケーン「ベリル」の被災者の支援のためにも寄付をしているとのことです。 また、皇太子夫妻は、地方部のコミュニティーでメンタルヘルスの支援活動を行うためのプロジェクトを、年内に開始する予定だといいます。
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