ガザ北部再攻撃、死者千人 包囲1カ月、軍駐留視野か
【カイロ、エルサレム共同】イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ北部を再び集中攻撃している。北部ジャバリヤ周辺を1カ月以上、地上部隊で包囲し、支援物資の搬入を遮断。千人以上が死亡したとみられ、住民多数が避難を強いられている。今後のイスラエル軍の駐留も視野に、住民を強制的に退去させているとの見方も出ている。 米国は10月中旬、ガザの人道状況改善措置を30日以内に取るよう求めたが、イスラエル政府は半ば無視。危機的状況だ。 イスラエル軍は昨年10月の戦闘開始以降、ガザ北部で地上作戦を繰り返してきた。今回の作戦は今年10月6日に始め、ジャバリヤや北方ベイトラヒヤも包囲。10月中旬にイスラム組織ハマスの最高指導者シンワール氏を殺害後も攻撃の手を緩めず、国連によると約10万人がジャバリヤ周辺から南方のガザ市に逃れた。 イスラエル軍はガザ市以北への物資搬入を認めず、ロイター通信はジャバリヤ周辺に1カ月以上、物資が届いていないとする住民の話を伝えた。