北朝鮮が今週にも「衛星」発射か ロシアの助け借りた? 金正恩氏の動静は途絶え…【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
北朝鮮が近々、軍事偵察衛星の打ち上げを行うとの見方が出ています。以下のポイントを中心に詳しく解説します。 ●背景にはロシア? ●金正恩氏…1か月姿みえず
■今週にも「衛星」発射か 予告の日付から3週間過ぎ…
韓国メディアは、軍の消息筋の情報として「北朝鮮でロケットの組み立てや搭載する軍事偵察衛星の運搬がすでに完了した」と伝えました。 そして、今週の半ばか後半の気象条件が良い日に打ち上げる可能性があるとみているということです。韓国軍は打ち上げを即刻中止するよう警告しています。 先週、北朝鮮がエンジンの燃焼実験を実施したと伝えられました。関連性ですが、新型の中型ミサイル向けではないかと言われているので、「衛星」となるとICBM級でより大型だと想像されます。直接的な関連性はともかく、北朝鮮が技術的クオリティーの更新を速めているということは言えるのではないでしょうか。 軍事偵察衛星とは、宇宙空間からいわゆる敵の基地がどこにあるのかといった情報を得て狙い撃ちにするためのものです。こういった衛星を保有することで、アメリカなどを牽制する狙いがあるとみられます。 北朝鮮はこれまで、軍事偵察衛星の打ち上げを一度も成功させていません。この半年間で2回失敗しています。 ●1回目 今年5月29日に予告・2日後に失敗 ●2回目 8月22日に予告・2日後に失敗 で、肝心なのはここからでして、この8月に失敗した後、間を置かず、その24日のうちに次の発射の予告をしたのです。その日付が「10月」です。 結果として、10月はもう過ぎて、11月後半に入ってしまいました。事情は不明ですが、予告した日付を3週間過ぎたタイミングで準備が整ったのではないかとみられます。
■背景にロシア? 数か月「蜜月」演出され…
その準備の過程にロシアが一枚かんでいるという見立てがあるのです。 過去2回の打ち上げ失敗は、ロケットのエンジンに問題があったとみられています。今週、打ち上げを行えるとなると、この問題が結果として解消されたということになります。 ここに至った背景について、韓国の国防相は「ロシアの助けを借りて、問題点をほぼ解消したと判断している」と述べています。つまり、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げにロシアが一役買っているという見立てです。 ロシアと北朝鮮の関係について、最近の動きを振り返ります。 今年9月には約4年半ぶりにプーチン大統領と金総書記の会談が行われました。この時、プーチン大統領は北朝鮮に衛星技術を支援することを表明しています。さらに先月、ロシアのラブロフ外相が北朝鮮を訪問し、金総書記と会談しました。 この数か月、両国の関係が急速に深まり、誰が見ても「蜜月」といえるシーンが演出されてきたのです。